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勉強の効率を劇的にアップさせる昼寝の効果

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のんびりした午後はどうにも眠くなってしまいますよね。
実は人間は朝起きてからだんだん眠気がたまっていくのですが、午後1、2時頃に眠気のピークを迎えるのです。
それに加えて食後は消化にエネルギーを回そうとしておなかに血が巡るので脳の方がガソリン不足になってぼーっとしてしまいます。

実はこんなとき思い切って昼寝をしてしまった方が、午後の作業効率がアップします。
日本では昼寝はまだまだマイナーですが、台湾の学校や企業では古くから昼寝が導入されていますし、アメリカのGoogle社などでは昼寝専用装置を導入しているほどです。
また、日本でも2015年から厚生労働省が昼寝を推奨しています。
国際的に認められている昼寝の効果、これを利用しないテはありません!

 

昼寝の効果①疲労回復

ある研究によると30分未満の昼寝には、夜の熟睡の3倍以上の疲労回復効果があることがわかりました。
昼寝は時間が短い分、起きたときのスッキリとした感覚や疲労回復効果が大きいので、受験勉強で疲れてきた午後にはうってつけですね。

 

昼寝の効果②記憶力アップ

昼寝の効果には記憶力が向上することも知られています。
ドイツの大学では次のような実験が行われました。

①41人の被験者に90個の単語と120個の無意味な単語の組み合わせを記憶してもらう。
②記憶テストをする。
③半数ずつ二班に分ける
④45分間の間に片方は昼寝、片方は映画鑑賞する。
⑤再び記憶テストをする。

結果はもちろん昼寝をしたグループが圧倒的に好成績でした。
この実験では、昼寝が記憶の情報処理能力を5倍(!)にまで引き上げることがわかりました。

これは睡眠をとることで海馬にあった一時記憶が前頭葉に保存されるため、記憶が定着し、新しい情報がまた記憶できるようになるからだそうです。
海馬は、さまざまな情報を「覚えるべき情報かどうか」判断するフォルダ分けのような機能を持っているのですが、このフォルダ分けが寝ている間に進行するのです。

このことから、昼寝前には暗記科目に取り組んでおくと効果的かもしれませんね!

 

昼寝の効果③ストレス耐性がアップ!

さらに昼寝は、ストレスに強くなるという効果も実証されています。

アメリカの大学では、次のような実験が行われました。
①さまざまな年齢層の40人の被験者を集める。
②コンピュータでタスクに取りかかってもらう。(実はこのタスクは回答不能な難題)
③どんな気分だったかアンケートをとる。
④60分間、昼寝をするグループと、自然環境を流したビデオを見てもらう。
⑤ふたたび難題ぞろいのタスクに取り組んでもらう。
⑥どんな気分だったかアンケートをとる。

この実験の結果、昼寝をとったグループは昼寝前に比べてタスクに集中した時間が著しく伸び、ビデオを見たグループはすぐに投げ出してしまう傾向があったそうです。
さらには、アンケートの答えからも「やめてしまいたい!」「ちがうことをしたい!」という衝動が昼寝をした班の方が少なかったのです。
この結果から昼寝をしたグループは「解けないストレス」に耐性があり、しかも著しい集中力を発揮することがわかりました。

このように、昼寝には「解けないストレス」に打ち勝ちやすくなるので、数学の難しい問題を解くときや、苦手な科目に取り組むときは昼寝の後がベターですよ!

 

昼寝ポイント①ガッツリ寝ないこと

昼寝の効果はバツグンですが、ガッツリとは寝ないようにしましょう。
昼寝は20~30分くらいで済ませ、いすに座ったままやソファにもたれ掛かるなど上半身を起こして寝ましょう。

夜の睡眠は起きてから頭が働くまで2~3時間くらいかかると言われていますが、昼寝でガッツリ寝てしまうと起きてからしばらく頭がぼーっとしてしまいますし、身体もだるくなってしまいます。
こうなっては勉強もはかどりませんよね。

 

昼寝ポイント②寝る前に水分補給

水分不足で寝てしまうと、起きたときにだるさを感じたりしてしまいます。
そうならないために寝る前に水分補給をしましょう。
特に眠気覚ましとして有名なカフェインは、その効果が表れるまで30分ほどかかるので、昼寝前にコーヒーを飲んでおくとちょうど起きる頃に目が覚めますよ。

 

昼寝ポイント③午後3時までに起きる

昼寝は、午後の出来るだけ早い時間に行いましょう。これは厚生労働省でも推奨しています。
午後3時以降の昼寝は、夜の寝付きを悪くし、翌日の頭の回転に響かせてしまいます。

 

昼寝ポイント④自分なりにリラックスできる環境を

昼寝用の枕を用意する、アイマスクを常備する、お気に入りのタオルケットを使うなど、自分なりにリラックスできる昼寝環境を整えましょう。

 

まとめ

個人的な経験では、「なんとなくいつもより気分が落ち込むなあ」「集中できないなあ」というときは、疲れていたり微熱だったり消化不良だったり、何かしらの身体の不調が無意識に影響していることが多いです。

「集中できない」、「気分が落ち込む」といったときには「根性が足りないんだ!」とむやみに自分を責めるのではなく、睡眠時間、休憩時間の見直しや、昼寝の導入を検討してみてはいかがでしょうか?

執筆者:てんもんたまご
天文学者を夢見て浪人の末に物理学科へ入学。
卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。
大好物は、紅茶とあんみつ。


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