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高卒就職ってどうなの?メリット・デメリットを解説

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進学すべきか否か、高校卒業後の進路に頭を悩ませる人は多いのではないでしょうか。
高卒での就職となると「高卒よりも大卒のほうが有利」「大卒のほうが出世できる」といった固定概念がつきものですが、今や必ずしもそうとはいえない時代に突入しました。

だからといって、進学か就職か、あるいはそれ以外かという現実的で難しい問題を、安易に決められるわけではありません。
この記事で高卒就職のメリット・デメリットを知って、自分の将来と向き合いましょう。

高卒の就職率は大卒よりもわずかに高い

「大卒資格を持っていたほうが、就職に有利なのでは?」と思ってしまいがちですが、必ずしもそうとは限りません。たしかに、数年前までは学歴を重視する企業も多く、特に大手企業に対しては大卒資格を持っていたほうが有利とされていました。
ところが現在では、高卒を採用する企業が増えてきているのも事実です。

実際に、例年の就職希望者に対する割合を見ると、高卒が大卒よりの就職率をわずかに上回っています。

 

高卒の就職率

大卒の就職率

2017年3月卒

98.0%

97.6

2018年3月卒

98.1%

98.0%

2019年3月卒

98.2%

97.6%

2020年3月卒

98.1%

98.0%

進学だけがすべてではありません。
このように、就職を含め「進学しない」選択をする高校生は例年、一定数がいます。高校卒業後の進路に頭を悩ませる人は多いかもしれませんが、まわりの意見に流されるのではなく、いろいろな選択肢を吟味したうえで決めるとよいでしょう。

次の章では、高卒で就職することのメリット・デメリットを紹介します。

高卒で就職するメリット

世の中には、いまだ「高卒だと就活時に不利」「将来性がない」というような先入観を持った人は多くいます。でも、高卒だからこそ得られるメリットも少なくはないのです。

◇大卒よりも社会経験を多く積める
高卒で就職するメリットの一つは、大卒で就職した場合よりも多くの社会経験を積めるということです。大学4年分の年月を会社勤務に充てられれば、社会人としてそれなりに自立した生活が送れるようになるでしょう。

つまりこれは、大卒で就職した人より4年分、早いスタートが切れるということです。この4年間の差はなかなか埋められるものではないので、将来的にも役立つでしょう。

◇大学進学の費用がかからない
大学進学となると、国公立であれ私立であれ、決して少額とはいえない学費がかかります。その額は、4年間で200~500万円前後とされています。それに加えて、新生活に必要なものを買いそろえるとなると、まとまったお金の用意が必要です。

もちろん、就職する場合でも新生活に必要なものをそろえると、ある程度まとまったお金は必要となります。しかし、毎月の給与があるぶん、進学を選んだ人よりも経済的な負担は少ないでしょう。

◇会社がしっかりと教育してくれる
高卒者は大卒者よりも若く人生経験が少ないため、企業側も「しっかり育てよう」と思って
採用する場合がほとんどです。大卒だと、入社早々にある程度の成果が求められることがありますが、高卒だと「できない」ことを前提として、教育に取り組んでくれます。

学校では教わらなかったビジネスマナーから敬語の使い方、業務内容まで、企業の一員として必要な知識を一から学ばせてもらえるのは、高卒就職のメリットといえるでしょう。

高卒で就職するデメリット

高卒での就職にメリットがある一方で「就職に高卒は不利」と思われるだけの理由もあります。デメリットも加味したうえで、将来を設計しましょう。

◇大卒のほうが生涯賃金が高くなる可能性が高い
大学進学の費用がかからない一方で、高卒就職は大卒よりも生涯賃金がやや低い傾向があります。性別によっても異なりますが、それぞれの生涯賃金の例は下記のとおりです。

・大卒男性:1億8,626万円
・大卒女性:1億3,618万円
・高卒男性:1億4,964万円
・高卒女性:1億836万円

上記の金額にボーナスなどの賞与も加えると、大卒と高卒の生涯賃金には約4,000万円もの差が生まれます。ただし、昇給につながる資格を取得するなど本人の努力次第では、高卒であっても生涯賃金の額を増やすことができるでしょう。

◇大卒以上が条件の企業には応募ができない
募集要項の一つとして「大卒資格」をかかげている企業は存在します。しかし、それは「まったくチャンスがない」ということではないので、チャレンジすること自体は可能です。

可能性は高くありませんが「大卒以上」と書かれていても、実務経験などを積むことで内定を勝ち取るチャンスはあるでしょう。

◇初任給が低い傾向がある
一般的に、初任給は大卒よりも高卒のほうが低い傾向にあるとされています。実際に2020年度の調査では、大卒の初任給が一律209,014円であるのに対し、高卒は一律169,687円という結果が出ています。その差は約4万円です。

ただし、初任給は企業の規模や業種、職種などによっても大きく変わります。また、高卒であっても、コツコツ勉強してしっかりキャリアプランを立てていれば、徐々に基本給を上げていくことは可能でしょう。

高卒就職はメリット・デメリットをよく考えて選択を

最近は「大卒のほうが就職に有利」という考えが薄れてきて、積極的に高卒採用に取り組む企業も増えてきました。大卒だからといって、必ずしも将来が約束されている時代ではなくなったのです。

高卒就職では、生涯賃金や初任給が低い傾向があるなどのデメリットばかりが目についてしまうかもしれませんが、社会経験を積むなどしてスキルアップしていけば、これらのデメリットも解消できるでしょう。

進学か就職かは、将来を決める大事な選択です。高卒就職を選択する場合は、メリット・デメリットをよく考えて決めるようにしましょう。


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