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勉強すると視点が変わる!楽しい世界史の覚え方とは

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世界史とは、世界各地の歴史上重要な出来事について学ぶ科目です。

「日本の歴史を覚えるだけでも大変なのに、世界中の国で起きた歴史を全部なんて覚えられないよ」という嘆きが聞こえてきそうなほど、世界史で学習する範囲は広いですね。

よくわからないカタカナや、聞きなれない語句を暗記するのも大変な理由の1つでしょう。

覚える量の多さが苦手意識を誘いやすい世界史ですが、勉強法や覚え方で学習が大きく左右される科目でもあります。

 

今回は、集中して楽しみながら世界史が勉強できる覚え方についてご紹介しましょう。

 

世界史がなかなか覚えられない原因はこれ

英単語に日本史の年号、数学の公式など、覚えなければならない科目はほかにもあります。
その中でも、世界史が特に覚えられないと感じる理由について考えてみましょう。

とにかく覚えることがたくさんある
ほかの科目に感じる「暗記量の多さ」と、世界史で感じるそれとの1番大きな違いは「扱う範囲の広さ」でしょう。

実際に学習する範囲や、覚えるべきボリュームを比べれば、学生時代に学ぶ世界史がほかの科目より突出しているわけではありません。

しかし、世界史で扱う内容自体が膨大なのは事実であるため、「どこを覚えればよいのか」がわかりづらくなっています。

特に世界史は「日本史」という、1つの国について覚える科目と比較しがちです。

世界史に感じるスケールの大きさや、地理的分野に語学的な知識も必要とされる点など、勉強をはじめる前から「もう無理」と諦めたくなるイメージを持ちやすいのです。

似たような名前やカナ文字が頭に入って来ない
世界史の学習でよく聞かれる悩みに「似たような人物名が多く、ごっちゃになってしまう」や「カタカナ表記の暗記が苦手」といった声も聞かれます。

確かに、ヨーロッパの中世史で「グレゴリウス7世」「ウルバヌス2世」「ハインリヒ4世」といった人物名を覚え続けるのは苦痛に感じます。

オスマン・トルコや西アジアの王朝、地名、戦乱などもややこしいですね。
世界史のカナ表記を見ただけで、拒否反応を覚える人も多いのではないでしょうか。

時代と地理が飛び飛びになってしまう
学校の授業で世界史を学ぶとき、1つ1つの地域において「流れ」としてとらえるのではなく、多くの場合時系列や地域も飛び飛びの学習となります。

学校では世界史だけを勉強しているわけではないため仕方がないのですが、1つの地域のある時代について学び、興味を持ち始めたころにまったく違う場所や時代に移ると、歴史の流れに対する理解も切れ切れとなってしまいます。

「その後どうなったのかな」「次の時代にどう影響してくるのかな」と後ろ髪を引かれつつ、また別の地域についての学習がはじまると、歴史の繋がりについてわかったようなわからないような気持ちになるでしょう。

事件や人物と年号が繋がらない
さまざまな地域のある時代における事件について飛び飛びで学び、その地域が日本以外の世界規模で、更に見慣れないカタカナや2世、3世といったややこしい区別もあり、世界史の覚え方は難しくなります。

語呂合わせや暗記で語句だけを覚えても歴史の流れがつかみにくく、年号とも紐づかなくなっていくのです。 範囲が広い割に、突き詰めて学習する時間が少ないのですから、世界史のつかみどころがわからなくなるのも無理はないでしょう。

少しでもわかりやすく、時代背景と紐づけながら覚える方法はないのでしょうか。

タイプ別に紹介!今日から試したい世界史の覚え方

世界史を勉強する方法は、1つだけではありません。ここでは「どこが弱いか」「どれだけ時間を割けるか」「どんな状況なら覚えやすいか」など、いくつかのタイプに分けて世界史の覚え方をご紹介しましょう。

全体をつかむ覚え方:専用のノートを作ろう
断片的に学習していく世界史に流れる時代感をつかむために、時系列にまとめた専用ノートを作るのもおすすめです。

地域別に近代までを大まかにまとめ、大きな事件が起こった時代はスペースを割き、うろ覚えの人物名や年号を順番に記入して、頭の中を整理します。

見開き2ページでおさまらない場合は別紙に記入してのりづけしたり、注釈を書いたふせんを貼るのもよいでしょう。

視覚的にわかりやすく、できるだけすっきりまとめるのがポイントです。A4型のノートにこだわらず、スケッチブックやファイルを利用してもよいです。とにかく「自分がわかりやすい」ノートにすることが大切です。

空いた時間を使った覚え方:単語帳を活用しよう
世界史の勉強にあまり時間が割けない場合は、空いた時間を有効に活用します。

英単語を覚える際によく利用する小さな単語帳は、世界史を覚えるときにも使えます。

表面に人物面や語句などを書き込み、裏面には年号や政策、代表作など紐づけたい内容を書いて1問1答スタイルにします。

これを通学途中の電車や待ち時間、寝る前などにペラペラとめくって覚えましょう。

「近代」「中世」「インド」「中国」など、地域や時代に分け、覚えたものは後ろに回すようにすると効率良く覚えられます。

地歴の選択で日本史と迷っている人の覚え方:ベースだけは覚えておこう
大学受験の地理歴史で、日本史と世界史のどちらを選択しようか迷っている段階の人も、まだ受験まで時間があるなら、世界史のベースだけは覚えておくことをおすすめします。

なぜなら「日本史の方が範囲が狭いから、世界史は捨てよう」と決めてしまうと、本格的な受験勉強で日本史に泣かされる場合があるからです。 日本史は世界史に比べるとベースとして覚える範囲が狭いぶん、出題が難しくなる傾向があります。

世界史はベース部分での暗記量こそ日本史よりも多いですが、出題は日本史よりも簡単なことが多いのです。

グローバル化が進む現代で、世界史を知っておくことは今まで以上に重要となってきます。

将来的に日本史を深く学ぶ必要のある分野へ進みたい、と考えているのでない限り、世界史のベースの部分だけでもしっかりと押さえておいた方が、将来的に「使える知識」になることは覚えておいてください。

さみしがり屋の覚え方:みんなでワイワイ覚えよう
カナ文字表記や馴染みのない地域など、1人だけでは覚える意欲が湧かないなら、友達や仲間を巻き込んで覚えてみましょう。

直接会って勉強会を開いてもいいですが、SNSやグループチャットなどで問題を出し合って覚えるのも楽しいです。

変な語呂合わせにクスっと笑ったり、覚えにくい人物名を連呼するなど、友達同士で「ネタ」にしてワイワイ覚えてしまいましょう。

机に座らなくてもOK!紙とペンを使わない世界史の覚え方

1問1答だけでなく、論述形式での出題も多い世界史ですが、机に座って勉強しなくても力をつけることができます。

主要科目の勉強時間を削りたくない人のために、紙とペンを使わない勉強法もご紹介しましょう。

楽しみのある覚え方:マンガや映画で覚える
ある国のある時代について深く知りたいなら、映像や物語で理解するのが1番手っ取り早いです。

世界史で学ぶような事件や人物については、書籍化や映画化されたものがたくさんあります。

時代考証や史実にこだわった娯楽作品も多いので、興味が持てない時代についてはマンガやゲーム、映画などでイメージを膨らませてみることをおすすめします。

多少デフォルメされていたとしても、作品の世界観をベースにテキストを読み直すことで、それまで文字の羅列だった教科書がいきいきと輝いて見えるでしょう。

「朝起きたら、世界史の先生になっていた」という設定
世界史を勉強するときに、自分が先生になったつもりで授業を行うことはぜひ試してみてほしい勉強法です。

世界史の先生になりきり、ぬいぐるみや人形を並べて15分間セルフ授業をしてみましょう。何の準備もせずに授業を始めようとすると、何をしゃべっていいかわからなくなるはずです。

重要なポイントや出題されそうな語句などを事前にまとめ、声に出して解説すると、驚くほど頭に入ります。

世界史の歴史の流れを自分の言葉で説明できる力は、論述にも大きく役立ちます。ちょっと恥ずかしいですが、セルフ授業は本当におすすめですよ。

CDやアプリを利用する
紙とペンを使わない世界史の覚え方として、CDやアプリも利用できます。

年代別の暗記用CDやゲーム形式で世界史が覚えられるアプリなどを使うことで、英語や数学、国語などの主要科目に使う時間はそのままに、スマホを触る時間を使っての学習が可能です。

ただ、CDとアプリのみの勉強方法はおすすめしません。暗記した内容を定着させるには、自分の頭で考え、書き出すといったアウトプットも重要です。

CDやアプリはあくまでも暗記のサポートとして、空き時間やスマホを触る時間の有効利用といった目的で使いましょう。

自分のゴールデンタイムを知る
「空き時間を有効に」とよくいわれますが、電車内では気が散ってしまう人もいれば、寝つきが良すぎて夜は勉強を始めたとたんに寝てしまう、という人もいるでしょう。

通学途中や寝る前でなくても、朝起きするのが苦じゃなければ早朝にベッドの中で覚えたり、入浴中やトイレの中など、集中できる環境は人によって違うものです。

「電車の中でCDを聞こうと思ったけどできなかった」「早起きして勉強しようと思うのに毎朝寝坊してしまう」と自分を責めることなく、生活スタイルの中で集中しやすいゴールデンタイムを見つけて、無理なく勉強時間を作るようにすればよいのです。

世界史が現代で必要な理由とは

 

「世界史」と聞くと、鎧や甲冑を着た兵士や、縦ロールの貴族をイメージしたくなります。

あまり現代社会と関係がないように思えますが、世界史の基本を学ぶことは、実はとても大切なのです。

世界史を知ることでわかる「今」
中東地域と宗教との関係や人種、民族間の闘争など、現在問題となっている事柄は世界史で学ぶ歴史から端を発しているものがほとんどです。

長い歴史の中で、戦争と和解を繰り返しながら、経済競争や貿易摩擦など、同じ問題が形を変えて引き継がれているのが現代の世界情勢だといえます。

経済学や商学、貿易や社会学など、大学で深く学んだり、将来仕事を持つ際に重要となる知識は、世界史の中に深く刻まれています。

特に世界の近代史について、日本では比較的公平な目線で教育を受けられる環境にあります。宗教や人種問題で、偏りの少ない知識を身につけられるのは幸せなことです。

今後世界史Aは必修に
文部科学省の学習指導要領にもとづき、2022年度入学の高校生から、日本史Aと世界史Aを紐づけて近代史を学ぶ「歴史総合」が必修科目になる予定です。

日本史Bと世界史Bについても、自分で考えて学び、理解を深めるような内容へ変わろうとしています。

「自分より何年も後の話だから関係ない」と思ってしまいそうですが、社会人となったときに4~5年の違いは「ほぼ同世代」の扱いになります。

今後グローバルな視点で、日本と世界についての深い理解がますます必要になることを考えると、受験対策のためだけに世界史を軽く扱うのはとてももったいないことです。

基礎知識を身につければ、世界史はぐんと楽しくなる
前述のように、日本史を重点的に勉強している人であっても、世界史のベースを学習しておくことは大切です。

世界情勢を読み解くうえで重要だから、というだけでなく、基礎知識を身につけた後の世界史は急に面白くなるから、というのも理由の1つだからです。

広い世界の長い歴史について、地理も確認しながら地域ごとに学ぶ作業は、地道で時間もかかります。

それでも、土台となる基礎知識があるとないとでは、時事問題に対する理解度が大きく変わってくるのです。

国と国との問題が「なぜそうなるか」がわかり、その国の人々と接するときに気をつけるポイントも理解しやすく、世界史をテーマにした映画や文学のストーリーも楽しみが増します。

世界の文化を学んで、はじめて日本人としてどう振る舞うべきかがわかることもあるでしょう。

そうした体験は、将来どのような職業を持つことになったとしても、必ず活きてくるものです。

世界史は「入口は簡単だが、全体が見えるまでに時間がかかり、全体が見えるようになるとすべてのことが興味深くなる」という流れをたどる科目です。

将来についてまだ決めていない人も、ぜひ世界史を大切にして欲しいと思います。

参考URL:文部科学省「平成28年度文部科学白書」

 

執筆者:木村紫 
貿易業務とライター業を兼務するシングルマザー。人より少し豊かな人生経験から、恋愛・健康・転職・ライフハックなど、様々なジャンルで執筆活動中。ダメな人への優しいまなざしに定評がある。


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