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英語の聞き流しはリスニング力アップに効果あり?やり方や注意点を解説

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ただ聞くだけという誰にでもできる手軽な方法で、英語のリスニング力がアップするという「英語の聞き流し」。ラジオをはじめとして、BS、CS、YouTubeなどの英語ニュースや海外ドラマなど聞き流せる環境は存分にあるので、お手軽に取り入れられる学習方法でもあります。

それほどお手軽な方法で、本当にリスニング力をアップすることができるのでしょうか。 誰もが気になる、英語の聞き流し効果と有効な方法をご紹介します。正しいやり方で、リスニング力をアップさせましょう。

英語の聞き流しでリスニングは鍛えられる?

「英語を聞き流すだけでリスニング力が上がる」といった学習教材やリスニング教材の宣伝文句などから、自己流で英語を聞き流してリスニング力を上げようと努力している方も多いのではないでしょうか?

しかし実際のところ、英語の聞き流しは“ただ聞き流すだけ”では、ほとんど効果を上げることができません。

人間の脳は、ある程度の推測で単語を理解し文章を組立てようとします。
有名なものに「タイポグリセミア現象」がありますが、文章のリズムが同じで、単語の最初と最後の文字が同じであれば、その単語の文字の並びが間違っていても正しく読むことができるという現象です。

この現象は、脳が過去の知識から予測して単語や文章を組立てるため、過去の知識のストックが十分でない場合は働かないか、狭い知識のなかで誤った予測を行なってしまう恐れがあります。

つまり、英語を聞き流す際も基礎的な英語の知識がなければ、正しい文章として脳に認識させることができません。そればかりか、自分の持っている知識のなかから近いもので予測してしまうため、誤った内容としてとらえてしまう可能性があります。
誤った内容でいくらインプットしても、正しい英語が聞けるようにはならないと考えられるでしょう。

英語の聞き流しでリスニング力をアップさせる方法

どのように英語の聞き流しを活用すれば、リスニング力のアップにつなげられるのでしょうか?英語の聞き流しを効果的に行なうために必要な要素を確認していきましょう。

◇英語の基礎を身につける
英語の聞き流しでリスニング力を上げるには、少なくともリスニングする文章の内容を8割ほど理解するための基礎的な英語力が必要です。特に、単語の「語彙力」、定型の言い回しや特別な形を理解する「文法力」、文章を読み解く「読解力」が求められます。

「語彙力」はいうまでもなく、英単語の知識です。リスニングに出てくる単語を知らなければ、内容の理解はできないでしょう。
文章の組立てを知る「文法力」も、知らないままだと単語の組み合わせでしか意味がわからず、全体像をつかむことはできません。
そして「読解力」は国語でも非常に重要ですが、当然英語においても文章を理解するために必要な能力です。

これらの力が最低限のレベルに達していなければ、リスニングをしてもその文章を理解し聞き取る力を上げていくのは難しいでしょう。

◇英語のリズムに慣れる
英語のリスニングで、大きく日本語と違ってくるのはリズムです。
日本語では主語が最初にあり、次に修飾語や目的語、最後に述語が置かれるので最初と最後の内容を聞いておけば、おおよその文章の流れがわかります。また、語順が入れ替わったとしても日本語では意味が通じるものです。

しかし、英語では語順が非常に大きな意味を持ち、語順が異なると意味合いさえ変わってしまいます。英語の語順では、主語・述語という文章の大枠となる部分が最初に出てくるため、その部分をうっかり聞き逃してしまうと、文章の概要すらわからなくなります。

そのため、英語の学習ではこの語順に慣れ、どこに重点を置いて聞くか、どのようにして文章の流れをつかむか、という英語独特のリズムを身につけることが大切です。

◇正しい発音を身につける
正しい発音で単語を認識することも非常に重要です。
例えば、「apple」をカタカナ英語の「アップル」と認識していると、リスニングで「アポー」という単語を聞き取れたとしても「アポー」=「apple」とならず、単語を知らないのと同じになってしまいます。

ネイティブの発音を繰り返し聞き、自分が認識している音のイメージと実際にネイティブの発音している音が一致するようになるとその音を認識でき、しっかりと聞き取れるようになります。
日本語にない音も多い英語のリスニングでは、音を認識するためにも、正しい発音ができるかどうかが重要になるのです。

英語の聞き流しをする際の注意点

英語の聞き流しは「何も考えずただ聞き流すだけ」では、リスニング力を向上させることは難しく、基礎的な英語力が必要だとお伝えしました。
英語の聞き流しを実践する際に、より効果的にリスニング能力をつけるための注意点をご紹介します。

◇自分のレベルに適した教材を選ぶ
リスニング力をアップするために英語の聞き流しを取り入れる場合は、自分の英語力に合った教材を選ぶようにしましょう。

これまで説明したとおり、内容を理解できない文章をただ聞き流すだけでは、リスニング力のアップがあまり期待できません。リスニングの効果を上げるには、内容を8割理解できるものを聞くことが重要といわれているので、その条件を満たすレベルの教材を選ぶことを意識しましょう。

◇ただの音としてとらえず集中して聞く
英語は日本語とは異なり、音が多く、日本語にない音も多数存在します。 よくいわれるのが「R」と「L」の違いですが、日本語では区別されない音なので、違いを判断することが難しいのです。

そのため、何も意識しないでただ聞き流しているだけでは、それらの違いを認識することができません。そのうえ、日本語にない音は脳が雑音として処理してしまい、聞き取ることさえも難しいでしょう。

英語の聞き流しをするには、単に音として聞き流すのではなく、日本語にない音も聞き漏らさないように集中して聞くことが重要です。

効果的に英語の聞き流しをしてリスニング力をアップしよう

リスニング力をアップするために英語の聞き流しを行なう場合、ただ“聞き流すだけ”では効果をあまり期待できません。
しかし、基礎となる英語力の土台をつくる、正しい発音で単語の音を認識する、自分に合った教材を選択するなど、やり方を工夫することで効果を上げることはできるようです。

ぜひ、この記事を参考にして、自分に合ったやり方で効果を上げる“聞き流し”を行なってみてください。


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