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共通テストの古文の解き方とは?出題傾向や対策を解説

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大学入試センター試験から大学入学共通テストに変わることにより、古文でもいくつかの変更点が出てきます。共通テストの古文で高得点を目指すためには、問題の傾向を把握し、それに合わせた勉強をすることが重要です。

そこで今回は、共通テスト古文の対策法や、おすすめの参考書を解説します。

共通テストの古文の出題傾向とは

共通テストの古文は設問が1~5で構成されていることと、問題形式や配点についてはセンター試験とほぼ同じですが、設問5だけが大きく異なります。

設問5では、これまでより課題文のレベルが上がるので十分な基礎知識と文章力を問われますが、しっかりと対策しておけば対応できるでしょう。

◇複数の文章を読む形式になる
センター試験との最大の違いは、新しい出題形式である「複数の文章を読んで比較検討する」問題がある点です。この問題のなかには、対話形式の問題も含まれます。

ただ一つの古文を訳すだけではなく、その文章について意見を述べた文や別の古文も読み解いて解答を導き出すので、より語彙力や文法知識が必要となるでしょう。

◇速読力が求められる
共通テストでは、古文に限らず現代文や漢文でも複数の文章を読んで比較・検討し、問題の意図を理解したうえでの解答が求められます。文章や出題主旨の理解にこれまでよりも時間がかかるので、すばやく文章を読んで内容を把握する速読力が必要です。

国語の解答時間は80分なので時間配分を考えると、古文については15分~20分ほどを目安に解き終える必要があるでしょう。

共通テスト古文の対策法

共通テストでは、複数の文章を比較・検討する出題が予想されます。しかし、それ以外の部分では、従来のセンター試験に類似した問題も多く出題される可能性が高いです。
そこで、以下の勉強法をおすすめします。

・まずは単語や文法などの基礎を固める
・問題演習で読解力を鍛える

◇まずは単語や文法などの基礎を固める
出題形式は変わっても、古文の基礎知識を身に付ける重要性は変わりません。
共通テストの問題を解けるようにするには、まずは古文単語、古典文法、古文常識をしっかりと覚えることです。出題頻度が高い単語や文法は、何度も繰り返して暗記してしまいましょう。短期集中で一気に覚えるのが記憶力アップにつながるコツです。

単語や文法と違って、古文常識を学ぶ必要があるのか疑問を感じる人もいますが、実は古文常識を押さえることは古文の理解に非常に役立ちます。時代が違えば、人々の感じ方、ものの見方や常識がまったく異なります。作者が生きた時代背景を読み取ることで古文の理解を深めやすくなるので、注釈文もしっかり読み込みましょう。

このように、まずは単語や文法などの基礎を押さえることが重要です。基礎が固まってきたら、問題演習を進めていきましょう。

◇問題演習で読解力を付ける
新しい問題形式に対応するためには、スムーズに文章を読めるように読解力を養う必要があります。

また、正確に現代語訳をする力も欠かせません。「大体こんな感じの意味だろう」という曖昧な理解では正答率が下がるので、問題演習を繰り返し行なうことがとても大切です。

答え合わせをするときには、次の点についてしっかり考えてみましょう。

・原文と現代語訳を比較して、どうしてそのような訳になっているのか?
・解説には何かヒントになることが書かれていないか?
・注釈文や、マーク式であれば選択肢にも背景を理解するヒントがないか?

スピードを重視するだけでなく、こうしたことをよく考えることで、共通テストで高得点を出す力を身に付けられるでしょう。

もちろん、文章読解で全訳をする必要はありません。ですが、速読というものを誤解して単なる「読み飛ばし」や「雰囲気読み」をしてしまうと、物語の正しい流れを読み間違えてしまう恐れがあります。
問題演習を繰り返して、文章を読む速さと正確さを養っていきましょう。

共通テストの古文対策におすすめの参考書

ここでは、共通試験の古文対策に役立つおすすめの3冊をご紹介します。

◇高校 やさしくわかりやすい 古典文法(文英堂)
この参考書の特徴は、暗記すべき事項が効率良くまとめられている点です。
古文の学習で暗記は避けられませんが、内容がわかりやすく整理されているうえに、重要な内容はなぞり書きできるようになっているので記憶に定着しやすくなります。

また、単元ごとに内容を理解しているかを測れる「確認テスト」が付いています。確認テストを解いて答え合わせをしていくと、その単元で何が苦手なのかを知ることが可能です。

この本で基礎学力を身に付けてから問題演習を繰り返せば、実力アップは間違いないでしょう。ただし、文法解説はないので、別の参考書と併用することをおすすめします。

◇マーク式基礎問題集古文 -五訂版-(河合出版)
マーク式の演習ができる問題集です。古文の速読力を身に付けるためには、動詞の主語が誰なのかを正確に把握し、物語の流れをきちんと理解できるスキルが必要です。この問題集は、共通テスト本番よりも少しやさしいレベルなので、物語の要点をすばやく把握して、選択式問題を解く練習をするのに適しています。

また、現代語訳や解説が詳しく載せられているので、間違って解答した部分を重点的に確認可能です。物語の流れをすばやく、正確に読み取る練習にもなるでしょう。

◇名人の授業シリーズ 富井の古典文法をはじめからていねいに【改訂版】(東進ブックス)
この参考書は、古文が苦手な人におすすめの一冊です。
これまでの2冊は基本的な文法知識を持っていることが前提なので、古文が苦手な人にはハードルが高いでしょう。

それに対して本書は基礎的な文法の解説が手厚く、基礎からしっかりと学びたい人、初めて古文を勉強する人にもおすすめです。文法構造や法則性を利用して楽に暗記をするための工夫も盛り込まれています。

この本で基礎を固めて、別の問題集で演習を繰り返して実力アップにつなげましょう。

基本を押さえたら、物語の流れを把握する練習を

ここでは、共通試験の古文対策に役立つおすすめの3冊をご紹介します。

◇高校 やさしくわかりやすい 古典文法(文英堂)
共通テストに変わっても、古文の基本は変わりません。焦らずにコツコツと単語力・文法力を付けて、文章が書かれた時代の背景を理解することが大切です。

共通テストでは、すばやく正確に物語の流れをつかむスキルが欠かせません。すばやく流れを把握できるようにするには基礎を身に付けて、これまでのセンター試験問題も含め、数多くの問題演習に取り組むとよいでしょう。

問題演習を続けることで、正確さとスピードを両立できるようになれば、共通テストで十分に高得点がねらえるはずです。


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