• TOP
  • >
  • コラム
  • >
  • 大学受験でありがちな11の失敗と対処法

大学受験でありがちな11の失敗と対処法

「大学受験でありがちな11の失敗と対処法」サムネイル画像


人間生きていれば、誰しも必ず失敗の1つや2つは経験するもの。大学受験という人生の大きな節目には、日々の勉強の積み重ねに加えて本番前の緊張感という、長期と短期2つの時間軸上で努力を続ける必要があります。本番に強いだけでも、コツコツ取り組むだけでも万全とはいえない大学受験において、失敗の可能性は日常と隣り合わせで潜んでいます。

小さな失敗なら笑って済ませたり、1日寝れば忘れられるでしょう。しかし、これまでになかったような大きな失敗を経験した場合はどうでしょうか。ここでは、大学受験において起こり得るさまざまな失敗について、よくある例と対処法をご紹介していきます。

 

どうすればいい? 受験当日までにありがちな失敗

淡々と計画通りに勉強を続け、体調管理も万全!であればよいのですが、予期せぬ出来事や努力だけでは避けられず「失敗した」と思うこともあります。でも大丈夫。まだ試験は始まっていませんから、諦めずに対処できる方法を実行しましょう。

 

■かぜを引いた、ケガをした

急なアクシデントでケガを負ったり、気をつけていたのにかぜを引いてしまった場合、大学受験直前であればあるほど「もうダメだ。終わった」という気持ちになり、傷みや発熱の辛さ以上にメンタル面で落ち込んでしまうことがあります。まずは治療が第1ですが、同時に少しでも良い状態で試験に臨める可能性を確認することが大切です。

 

対処法:受験当日に病気やケガの状態が続いていると思われるときは、できるだけ早めに学校へ連絡をしましょう。学校によって対応は違いますが、追試や別室受験といった対応をしてくれる場合が多いです。利き手を骨折してしまった場合は、病院で担当医師に受験が控えている旨を相談します。テーピングや服薬で対処できるか、考えてくれるでしょう。センター試験の場合は、ケガや病気の状況について事前に申請することで、特別な配慮を受けられる場合があります。

 

参考サイト:独立行政法人大学入試センター「受験上の配慮案内」

 

 

■前の晩に眠れない

運動会や遠足の前日に眠れないタイプの人は、受験前日も同じ精神状態になると予想されます。「特別な日がやってくる」という緊張感から心がリラックスしておらず、眠ることができずに頭がぼんやりしたり、体調を悪くしたりしてしまいます。

 

対処方:深呼吸をしたり、体を暖めると緊張がやわらいで眠りにつきやすくなります。睡眠が取れなくても、横になって目を閉じるだけでも休息の効果は得られます。「眠らなければ」と焦るほどに目が冴えてしまうので、「あまり寝られなくても大丈夫。やれることをやるだけ」と自分に暗示をかけましょう。

 

■好きな人ができてしまった

ただ片思いの人がいる、というだけなら受験にそこまで影響しませんが、うっかり異性と歩くところを見かけてしまったり、思わせぶりな態度を取られたりすると気になってしまい、勉強が手につかなくなる可能性があります。

対処法:「受験でそれどころじゃない、まずは合格して、話はそれから」と言い聞かせても効果がないなら、早めに解決してしまうのも1つの手です。相手に直接「付き合ってる人いるの?」と聞いてみたり、勝算があるなら思い切って告白してみてもよいでしょう。「合格したら付き合って」と言えば、受験へのモチベーションも上がります。ただし、もし悪い結果だった場合でも潔く受け止め、モヤモヤとしているより勉強に集中できる、という自信がある人向けではあります。

 

こんなはずでは… 受験中・直後にありがちな失敗

何事もなく無事に試験当日を迎えても、会場へ向かう途中や到着後に気づく失敗やアクシデントもあります。対処できる時間の猶予が少ないのでパニックになりがちですが、それぞれに対処法も見ていきましょう。

 

■寝坊した・遅刻した

ぐっすりと良質な睡眠が取れたと思ったら寝過ごしてしまった、開始時間を間違えた、電車の事故で到着が遅延するなど、当日試験会場に遅刻しそうなケースは意外と考えられるものです。

 

対処法:一刻も早く試験会場へ向かう準備をしつつ、当日の連絡先へ遅れる可能性について必ず報告します。着席するべき時間に間に合わなくても、試験開始前までに到着できれば通常通り受験できます。もし試験開始後に到着しても、規定された時間内であれば、持ち時間は短くなりますが多くの場合受験は許可してもらえます。

電車による遅延の場合は、自分以外にも会場へ到着できない受験生が多ければ、試験の開始時間が繰り下がる可能性が高いです。その場合も必ず電話で確認を取り、交通機関で発行される遅延証明は必ずもらっておくようにしましょう。

 

■忘れ物をした

前日に全ての持ち物をチェックしていても玄関に置き忘れたり、電車の中に忘れてしまう可能性もあります。取りに戻る時間はなく、どうしようと考えている間にも、時間は無常に過ぎていってしまうでしょう。また、大学受験終了後に試験会場に忘れ物をしてしまうパターンもあります。

 

対処法:筆記用具を忘れた場合、可能ならコンビニなどで調達します。それができない場合は、試験官や受験担当者に事情を説明してみましょう。受験票を忘れた場合も、身分が証明できれば試験を受けさせてもらえることがあります。大切なのは最後まで諦めないことと、自分ひとりで解決しようと思わないことです。

受験終了後の忘れ物には、傘や手袋といったもののほか、受験票や大学受験のお守りなどもあるそうです。大切なものを忘れてしまったときは、慌てずに試験会場へ連絡しましょう。忘れ物が確認できれば、後日取りに行けます。

 

■試験中にお腹が痛くなった

緊張するとお腹が痛くなりがちな人は、受験前から「試験中にお腹が痛くなってしまったらどうしよう」と心配して、何日も不安な日々を過ごすこともあります。数日前から体調管理をしておくことも大切ですが、もしお腹が痛くなってしまっても対処法がある、と思えば気持ちはずいぶん楽になるでしょう。

 

対処法:腹痛を我慢しながら試験を続けても問題に集中できないので、早々に手を挙げて試験官へ報告した方がよいです。トイレへ行く時間をロスしても、その後集中して解答できる方が正答率は上がります。日ごろからテストや大会前などにお腹が腹くなることが多いなら、1度内科やクリニックなどで「過敏性大腸症候群」の疑いがないかチェックしてもらいましょう。整腸剤の処方やお腹を冷やさない工夫など、事前にできる対処で腹痛を起こす頻度が軽減されます。

 

■名前を書き忘れた

実際にはあまり多くないケースかと思われますが、緊張しているときは些細なことも不安材料になります。答案用紙を回収後に「名前書いたかな…」と不安な気持ちに襲われて、答え合わせどころではない気持ちで過ごす羽目になるのは避けたいところですね。

 

対処法:用紙回収後、試験担当の人に「名前を書き忘れたかもしれない。書いたかどうか確認したい」と聞いてみます。名前が書けているかその場で確認できたり、名前欄だけなら試験終了後でも記入できる可能性があります。受験前の説明で「それはできません」と言われていたとしても、ダメでもともとです。聞いただけで不合格にされることはありませんから、不安が消えないようなら勇気を出して聞いてみましょう。

 

何て励ましたらいい? 友人が受験に失敗したとき

大学受験を終えた友人の結果が不合格だったとき、何と声を掛ければよいか難しいものです。励ましたい、力になりたいという思いが強いほど、行動に移すと空回りしてしまうリスクが高いのです。

 

■言葉に詰まってしまった

失敗の報告を受けて何と言ってよいかわからず、言葉に詰まって沈黙の時間を作ってしまうと、報告した友人も気まずい思いをしてしまいます。かといって、あらかじめ失敗したときの言葉を用意しておくのも不自然ですし、デリケートな問題ですから、発言に注意が必要なのも確かです。

 

対処法:友人から受験失敗の報告を受けたときはあまりオーバーにリアクションせず「そうなんだ」と極力淡々と返します。なるべく「失敗した」という部分にフォーカスしないで「で、どうするの?」と今後の計画について話題を振るようにしましょう。失敗してもしなくても今後の友人関係が変わることはない、ということが相手に伝わるのが理想です。

 

■疎遠にされてしまった

励まし過ぎたのか、何か失言があったのか。特に心当たりがなくても、それまで仲の良かった友人が失敗に傷つき、連絡が来なくなったり遊びの誘いを断られてしまうこともあります。怒っているなら誤解を解きたい、落ち込んでいるなら励ましたい、と思うほど、ますます疎遠にされてしまうこともあるでしょう。

 

対処法:受験の失敗を乗り越えて立ち直るために、周囲の人の助けが必要な場合もありますが、自分の気持ちに折り合いがつかないときは、周囲とどう接してよいか、本人も悩んでいるのです。最終的には友達が自分の力で解決しなければならないことですから、意識して避けられていると感じるなら、あえてそっとしておきましょう。

「何もしないことをする」のは意外と大切で、多くの場合は時が解決してくれます。関わりが減っても、普段の挨拶やちょっとした声かけなどは継続して、相手が話しかけやすい雰囲気にしておくことをおすすめします。

 

楽しみにしてたのに… 入学後にもある、こんな失敗

大学に無事合格しても、それは大学生活のスタート地点に立っただけに過ぎません。入学直後に「失敗した」と感じるケースも決して少なくはなく、大学をどう卒業するかが問題となっていきます。

 

■入ってから「イメージと違う」と気づく

大学での学びはそれまでの学生生活と違い、自主的に学ぼうとする意欲がないと充実させるのが難しくなります。自分が勉強したいと思っていた内容と違うと感じたり、学生生活がイメージと違うと感じることもないとはいえません。

 

対処法:大学の1年目は基礎的なことを学ぶ時間が多いため、講義がつまらないと感じる場合があるかもしれません。入学前のリサーチ不足で、取得したい資格や免許が取れないことが入学してから判明するケースもあります。同じ大学内でも学部やコースの変更は可能ですし、必要なら他大学へ移れる編入制度などもあります。いずれの場合も家族とよく相談する必要はありますが、1年通ってみて違和感が大きくなるなら、学部変更や編入制度も活用できることを知っておきましょう。

 

■単位が取れない

サークル活動にアルバイト、長期旅行にイベントなど、大学生になると行動範囲も広がります。学外生活を楽しみ過ぎて単位が取れないケースもありますが、講義のスケジュールの管理が甘くて、卒業までに必要な単位を取り逃すという場合もあるでしょう。現役合格にこだわって受験勉強を頑張ったなら、その後の勉強をサボって留年してしまうのはもったいないことですね。

 

対処法:ただ怠けてだらだらと大学生活を送っているわけではなく、興味が出てきたことを追求したくて講義を受ける回数が確保できないなら、休学するという方法もあります。海外留学や日本縦断、ボランティア活動や長期のインターンシップなど、休学するに足る理由と経験が積めるなら、時間に融通の利く大学時代に思い切り活動してみるのも悪くないでしょう。ベンチャー企業やクリエイティブな業界で働く希望があるなら、人と違う経験から得た知識を強力な武器にすることも可能です。

 

いかがでしょうか。失敗はできれば避けたいですし、対処法を知ることでリスクを回避することもできます。その一方で、失敗は人を成長させ、学びを深めていくことができる貴重なものでもあります。「自分自身が大学受験に失敗した場合」について、ここではあえて紹介していません。気が弱い人やくよくよしやすい人は、小さな失敗が見過ごせずにいつまでも引きずってしまいがちですし、起きる前に大きく失敗するイメージを持ってしまうのも、あまりおすすめできないからです。

 

しかし、上で挙げた小さな失敗や友人の失敗、入学後の失敗とそれぞれの対処法を通して、もし自分が大学受験で失敗してしまったとしても、それによって開ける「別の道」があることに気がつくでしょう。自分ひとりで解決しようとせず、時には周囲やプロフェッショナルからのアドバイスに頼りながら、失敗しても前に進み続けましょう。まわり道をしたことで得られる体験や知識は、大きな失敗なく歩んできた人では得ることができないもの。何かを失ったのと同じ分だけ手に入る何かがあるなら、さまざまな失敗も勇気を持って乗り越えていけるのではないでしょうか。

執筆者:木村紫 
貿易業務とライター業を兼務するシングルマザー。人より少し豊かな人生経験から、恋愛・健康・転職・ライフハックなど、様々なジャンルで執筆活動中。ダメな人への優しいまなざしに定評がある。


関連記事

人気記事一覧

最新記事一覧

カテゴリー

月別アーカイブ