• TOP
  • >
  • 脳科学
  • >
  • 受験生のためのストレスマネジメント・感情コントロールの技術

受験生のためのストレスマネジメント・感情コントロールの技術

「受験生のためのストレスマネジメント・感情コントロールの技術」サムネイル画像


将来への不安、
志望校への合格判定、
なかなか思い通りにいかないスケジュール……

受験生にはストレスがいっぱいありますよね。
しかしそんなストレスもうまく扱って感情をコントロールできないと、時としてはトラブルの原因にもなってしまいます。

あなたの受験に対するストレスや不安は、周りの受験生もまた同じように抱えてしまっているかもしれないからです。

元気の出る決めポーズを決めよう!

普段から行っていることを非常時にも行うことで平常心を保つことができます。
イチローがバッターボックスで必ずやる仕草などが一番有名な例かもしれませんね。

受験生にもこの方法を応用できます。
普段の暮らしや感情的になったときに、自分が元気になれるポーズを取る習慣を作ってみましょう。

例えば、
・自分が大きな木になったような気持ちで背筋を伸ばしてまっすぐに立つ
・両手を腰に当て胸を張ってモデルのようにすっと立ち笑顔になる
・背筋を伸ばして拳を思いっきり上にあげる
などです。

これを普段から心がけることでいざというときに冷静さを取り戻すことができますよ。

頭に血が上ったら少しだけ待ってみる

「頭に血が上ったら客観的になれ」といわれたって、なかなか難しいですよね。
そんなときは、難しいことを考えなくても数十秒「待つ」だけでOKです。

ヒトの気分というのは、常に変化します。
とくにイライラのような興奮状態は本来消えやすく、強い興奮状態は1時間程度しか持続できないものなのです。

これはどのような仕組みかというとイライラの元である脳内のアドレナリンは本来、一瞬の危機状態に対応するためのホルモンであり、アドレナリンMAXの強い興奮状態が持続するのは長くて2時間、場合によっては3分程度でアドレナリンの放出は落ち着いていくものなのです。

つまり少し感情的に言い掛けた言葉を、ぐっと引っ込めてしばらく待ってみると、数十秒後には口に出す気もなくなっていたりするのです。

相手も受験前で気が立っているときには、ちょっとした一言が喧嘩や仲違いの原因になってしまうこともあるので、もしムッとしても少しだけ「待つ」ようにしてみましょう。

感情はとにかく置いておいて、やるべきことに取り掛かる

例えば、模試の成績が不振で不安になってしまっても、ふさぎ込んでいるだけでは成績も伸びませんよね。
逆に少しでも多く問題を解いて自信をつけた方が気にしすぎないで済むし、模試で負った傷も早く癒されていきます。

つまり、不安を無理に取り除かなくても、行動することでその不安を自然に消していけるのです。

何となく落ち込んだり、悲しんだり、マイナス感情にとらわれて何もできなくなってしまうことは、受験生に限らず誰にでも起こり得ることです。
しかし、その感情を無理に消そうとしたり、目を背けるとむしろ心の奥底でだらだらマイナスの感情を長引かせることになってしまいます。

まずはそんな自分を受け入れた上でそのままにしておき、問題の一問でも解いてみる努力をしてみましょう。
その一問を解くときは苦しいかもしれませんが、それが不安を取り除くきっかけになるのです。

受験生ならこんなとっかかりがおすすめですよ。
・簡単な計算問題
・英単語、古文単語の復習
・ある程度解ける基礎問題

焦って難しい問題に取り組んでしまうと余計に自信を失ってしまうことがあるので、リハビリだと思って簡単なものから始めていきましょう。

新しいことをやってみる

一年間ずっと同じような場所、やり方、ペースで受験勉強できる人はおそらく少ないでしょう。
数ヶ月でマンネリ化がしてくるはずです。
実はこのマンネリ化、モチベーション低下や集中力低下につながってしまいます。
常に新しいことを取り入れている人の方が、ポジティブで感情をうまくコントロールしやすいのです。

受験勉強はなにかとマンネリ化しがちです。
もしも「なんだか飽きてきたなあ」と感じたら、気分一転する「新しいこと」を行ってみましょう。

・新しいペンを使う(いつもと違う色など)
・違う場所で勉強してみる
・いつもと違う散歩ルートを探してみる

自分の感情に名前を付けてみる

これは自分の感情を客観的にみるコツの一つです。

イライラしているとき、ついつい行動ががさつになったり、毒舌になったりすることがあると思います。
しかしここで、「この気持ちは『イライラ』しているんだな」と認識してみるのです。自分の気持ちに『イライラ』という名前を付けてあげるイメージです。

これだけのことで、イライラしている自分を客観的に観察し、冷静さを取り戻しやすくなるのです。

自分の中ではいいようのない大きな不安でも、「自分は、この前の模試の結果が気がかりで、不安になってしまっているんだな」
と改めて言語化してみると、案外うすっぺらく感じられてしまうものなのです。

まとめ

「感情をコントロールする」というと難しそうに聞こえますが、実はちょっとしたコツで高ぶった感情を抑えることはできるのです。

受験は、ほんの数日の試験で自分の4年後まで、あるいはその後の人生に関わってしまいます。
そのためプレッシャーもあって当然ですし、そこまでの過程である模試や日常生活でのストレスがあっても仕方がありません。

ストレス自体の問題よりも、そんなストレスとどう向き合って感情をコントロールしていくかが大切なのです。

執筆者:てんもんたまご
天文学者を夢見て浪人の末に物理学科へ入学。
卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。
大好物は、紅茶とあんみつ。


関連記事

人気記事一覧

最新記事一覧

カテゴリー

月別アーカイブ