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数学の定理が覚えられない!ポイントは「証明」にあった!

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数学の問題を解いていると、「この問題は○○の定理を利用して解く」と書いてあっても「○○の定理ってどうやるんだっけ?」となってしまうことがあります。
それでは数学の勉強もなかなか進みませんよね。

この記事では、基礎中の基礎である定理などをどうやって覚えればいいの?という声にお答えします!

その定理、証明できますか?

本来、数学の定理は、定義から自力で証明できないと使えないものです。

例えば 「f(x)=x^2」の一回微分は一度習えば誰でも簡単に解けてしまいます(ちなみに答えは f&#39(x)=2xです)。
解けるようになるとと「微分を理解した!」と誤解してしまうものですが、実はそうではないのです。

あなたが本来の微分係数の定義からこの結果を導き出すことができるかどうかは、「試験問題が解けるかどうか」の重大なターニングポイントとなります。

「微分係数の定義なんて必要ないよ!」と思われるかもしれませんが、最近では2015年のセンター試験にも出題されているくらい重要な問題だったりもするのですよ。

微分係数を例にとりましたが、もちろん教科書に出てくる他の定義でも同じくらい定理の証明が大切なんです。

「証明」は、定理の理解に必要不可欠!

「定理なんてさっさと覚えて問題を解きたい!」
でもちょっと待ってください。証明をできない定理を使うことにはこんなデメリットがあります。

・定理を使える条件がわからない
・複数の定理を使う問題が解けない
・見た目だけで似ているひっかけ問題に引っかかってしまう
・似た定理を証明する問題が解けない

先ほどの微分の例を取ると、
f(x)=x^n
f&#39(x)=nx^(n-1)
を知っていても、「nはどんな数の時成立するか」などの条件を知っていないと、
f(x)=x^(x^n)
などの応用問題で思わぬ怪我をしてしまうということです。

定理を正しく暗記し、適切に使いこなすには、「自力で証明できること」が意外な近道になるんですよ。

証明の流れを覚えるには?

証明ごと定理を覚えるには、以下の流れで取り組むのがオススメです。

1.証明で何をやっているかを「日本語で」要約して、余白やノートにメモをする
2.そのメモをみながら証明する
3.慣れていない内は実際の証明をチラ見しながら自力で証明することを繰り返す
4.なにも見ずに証明ができるようになったらもう完璧!問題演習に取り組もう!

教科書や黒板をただ見て「書き写す」のではなく、考えながら「自力で再現する」のがポイントです。何度か自分の手で再現すると覚えるのも早くなりますよ。

定理をド忘れしても安心!

証明の流れさえ覚えておけば、もし定理をど忘れしたり、その定理の応用問題がでても安心です。
定理が合っているか不安なときには、余白にサッと証明してそれを見ながら解答すればOK。

大学の入試問題のなかには、違う定理を証明するために、教科書にあるような定理の証明と同じ手順を踏んで解答するものもあります。
証明ができるようになれば、いざそのような証明問題に直面しても対応できるようになりますよ。

あとは問題集で数をこなそう!

定理を証明ごと身につけたら、問題集で数をこなしましょう!

計算問題は
・ほぼ考えずに
・時間を掛けずに
・見てすぐ解ける
くらいにまで仕上げることが理想的です。

また、模擬試験の問題や入試問題の過去問での大問では、試験を受けた後の出来るだけ早い内に
・何を聞かれているのか
・何の知識があれば解けたのか
・参考書や教科書に類題がなかったか
などを確認して、
・チラ見しながらでいいので解き直す
・参考書の類題を解いてみる
・模試や入試問題の復習ノートを作る
などのアクションを行いましょう。

特に大手予備校などが主催している模擬試験は、予備校の総力をあげて予想問題を作っていますし、過去問も全く同じ問題はでなくても「受験生が理解しておいてほしい部分」は同じなので類題が出題される可能性も十分あります。
模試や過去問で間違えた問題は、いつ出題されてもいいようにしっかり解けるようにしておきましょう。

数学の教科書は、大事なエッセンスだけが詰まっている!

数学の教科書は、チャート式シリーズなどの参考書にくらべるとずっと薄いので軽視されがちです。
しかし、大学入試問題は教科書以上の内容は出題されません。

今回、いかに大切なのかを述べた定理の証明などが載っているように、数学の教科書は「数学の特に大事なエッセンス」のみが詰まった本なのです。

数学の演習を繰り返している内に、最低限何を知っておかないといけないのかわからなくなった場合には、一度数学の教科書を開いてみてはいかがでしょうか。


執筆者:てんもんたまご
天文学者を夢見て浪人の末に物理学科へ入学。
卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。
大好物は、紅茶とあんみつ


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