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古文の敬語はどう覚える?しっかり身につく覚え方を紹介

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学生のなかには、「国語は得意だけど古文はどうも苦手」という人は少なくないのではないでしょうか。複雑な文法や単語など、古文には覚えることが多くあります。特に、敬語は古文のなかでも非常に難しく、勉強する人の前に大きな壁となって立ちはだかります。

そこで今回は、難解な古文の敬語を攻略できるよう、しっかり身につく覚え方をご紹介します。

古文の敬語は大きく分けて3種類

古文の敬語を理解するために、まずは敬語の種類を把握することから始めましょう。
敬語には、尊敬語、謙譲語、丁寧語の3種類があります。それぞれの役割が理解できるようになれば、今までわかりにくかった敬意の対象者がわかるようになるはずです。

◇尊敬語
尊敬語は、動作をする人間に敬意を示す際に使われる敬語です。例えば「社長が社員の意見をお聞きになった」は話し手が社長を敬い、社長の「聞く」という動作を「お聞きになる」という尊敬語で表しています。

<例>おほせらる
おほせらるの現代語は「おっしゃる(仰る)」です。目上の人が言葉を発する、「言う」ことに対する敬語となります。

<例>きこしめす
きこしめすの現代語は、「お聞きになる」です。その敬意は最上級で、天皇や皇后などが対象となる場合に使われる敬語です。

◇謙譲語
謙譲語は、話し手が自分をへりくだることによって、相手に敬意を示す際に使われる敬語です。例えば「社長からアドバイスをいただいた」は話し手が社長を敬い、自分の「もらう」という動作を「いただく」という謙譲語で表しています。

<例>たまはる
たまはるの現代語は「頂戴する」です。目上の人から「(品物を)いただく」という意味で、「もらふ」の謙譲語となります。

<例>つかうまつる
つかうまつるの現代語は「お仕え申し上げる」です。「(位の高い人に)お仕えする」という意味で、「仕う」の謙譲語となります。

◇丁寧語
丁寧語は、聞き手に対して敬意を示す際に使われる敬語です。例えば「私はトマトが苦手だ」ということを社長に伝える場合、話し手が社長を敬い「私はトマトが苦手です」という丁寧語で伝えます。

<例>はべり、さぶらふ、さうらふ
この3つの言葉は、現代語では「~ます」「~です」と訳されます。平家物語などでは「さうらふ」は男性が、「さぶらふ」は女性が使う言葉とされています。

古文の敬語の覚え方

次に、古文の敬語を覚える際の効率の良い方法について、紹介します。
以下3つのポイントを押さえることで、敬語を覚えやすくなるでしょう。

◇敬語は単語の意味を一緒に覚える
敬語を覚えるコツは、単語とその意味を一緒に覚えることです。動詞や補助動詞をただ単に暗記するのではなく、どういった意味を持つのかも一緒に覚えるようにしましょう。

ただし、単語だけを覚えても、敬語の内容を深く理解することはできません。内容や状況、文脈をしっかりと把握することが大切です。そのため、古文の敬語を覚えるうえでは、次に紹介するポイントが重要となります。

◇古文の文章を丸ごと暗記する
古文の内容を深く理解するためには、有名な古文の文章を丸ごと暗記するのがおすすめです。敬語が使われている文章を丸ごと暗記して、構造や訳などを覚えていきましょう。

丸ごと暗記と聞くと大変な作業と思うかもしれませんが、敬語の使い方や単語の意味を理解しやすくなります。自分に合った方法で、丸ごと暗記していきましょう。

◇問題集を繰り返し解く
インプットが完了したら、次はアウトプットです。古文の暗記を終えたら、問題集を解くことでアウトプットし、知識を身につけていきましょう。

古文の問題を解くためには、内容の理解が不可欠です。そのため、必要な部分を訳せるように準備しておく必要があります。古文読解の問題集を繰り返して解くことで、自分はどの部分が苦手なのか、どの部分の知識が不足しているのかが次第にわかってくるでしょう。1冊の問題集を飽きるほどに、徹底的に繰り返し解いていくことがポイントです。

古文敬語を理解するには敬意の方向の把握が大切

ここまでは、古文の敬語の覚え方を重点的に説明してきました。より理解を深めるためには、軸となる敬意の方向をしっかり把握して理解することが非常に大切です。
敬意の対象者を見誤ると「登場人物の誰から誰に対しての敬意なのか」という問いに対して、正解を導くことができません。

敬語は身分を反映しているため、敬語の方向を理解すれば古文に登場する人物の関係性を理解することができます。そうすれば、古文を楽しんで読めるようになることでしょう。

古文の敬語を覚えて苦手意識を克服しよう

繰り返し勉強しても、古文は難しいものです。しかし、理解ができるようになると、話の内容がわかるようになるので、読むことが楽しく感じられるようになるはずです。時代背景や登場人物の人間関係、思惑など、小説やドラマを楽しむように古文を楽しんでみてください。現代社会とは大きく異なる世界ではありますが、意外と今の自分と通じる部分があるかもしれません。


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