• TOP
  • >
  • 勉強ノウハウ
  • >
  • 図をしっかり書くだけで点数アップ!高校物理の勉強法

図をしっかり書くだけで点数アップ!高校物理の勉強法

「図をしっかり書くだけで点数アップ!高校物理の勉強法」サムネイル画像


数学の次に取っつきにくい科目といえば物理かもしれません。
力学は普段の生活のものの動きなので分かりやすいですが、電磁気・波動は目に見えないのでイメージがしにくいです。
そんな物理の勉強法を、分野別に解説していきます!

力学は図をしっかり書こう!

物がぶつかったらどんな動きをするの?
摩擦があるときとないときはどうちがうの?
そんな生活の物の動きに密着した単元が力学です。

高校物理のポイントは「図をしっかり丁寧に書くこと」です。

例えば力学の頻出問題で、斜面に四角い剛体が乗っている状態でスタートするものがありますよね?
そのとき「その物体にどんな力が掛かっているのか?」を、矢印をかいて一つ一つ確認することから、問題演習は始まります。

最初に重力の矢印を書きますが、地上に垂直に書きます。
次に斜面に対しての平行な成分と垂直な成分に分けます。このときにきちんと長方形になるように分解することがポイント。

というのも、これは問題が解きやすくなるだけではなく、センター試験などで長さと値の大きさを照らし合わせてチェックすることができるからです。思考を整理するという意味でも図は慌てず丁寧に書くようにしましょう。

電磁気はイメージを置き換えて理解しよう

電磁気学は目に見えないので、力学とは違ってわかりにくい部分があります。
しかし人間の目には見えなくても、ミクロに見れば電子がどう動いているのかポイントです。
さらに目に見える形でイメージを置き換えることでぐっとわかりやすくなるので、イメージを置き換えてみましょう。

電流=水の流れ
静電エネルギーは水の流れです。
「ある一定の断面積と時間で、どれだけの量の水(電流)が通るか」が1Aなどの単位の意味となります。

電位=山の高さ
力学でいうところの位置エネルギーにあたるものです。高い位置から物を落とすと、位置エネルギー分の運動エネルギーに変換されますよね。
それと同じように、電位が大きいほど電流も多くなります。
ちなみに電圧は、+と-の電位の「差」なので、厳密には電位とは違うものです。
電位が山の標高なら、電位差はビルの「○階から△階までの高さ」のようなイメージでしょうか。

コンデンサー
金属板を近づけるほどたくさんの電気をためることができるコンデンサーは、なんとなく見た目からのイメージが違いますよね。
コンデンサーは何をする場所かというと、電流を水でたとえるなら、電流をためるダムのようなところです。
厳密には水の流れの速さに当たる電流ではなく、水の量である電荷をためる場所です。

このようにイメージをうまく置き換えることで電磁気はわかりやすくなります。
自分なりのイメージが膨らんで「この理解でいいのかな?」と思ったら物理の先生などにぜひ質問してみてくださいね。

波動は長く連なったビーズの1個を取り上げているイメージ

物理で一番イメージがつかない単元といえば「波動」でしょう。
実は大学にはいるとこの「波動」は、量子力学を理解する上で非常に大切になる単元でもあります。
その基本的なイメージを育てるという意味でも、大切な単元です。
なので波動自体はわかりにくい反面、大学受験では頻出問題となっています。

さて、そもそも「波とは何か」となるのですが、波には2つの大切な特徴があります。

①波は進む(=速度を持つ)
例えば水に水滴を落とすと、丸い波紋がどんどん広がっていきますよね。
このように波は同じ形(波紋)がたくさん連なっていて、ある方向に進むし速度ももっているのです。

②媒体は動かない(進まない)
しかし、注意しないといけないのが、丸い波紋が広がっていっても、波の媒体となる水自体は進んでいません。
もし水が波と一緒に進んでいたら、波の発生場所の水の量が減ってしまいます。

例えばひもを両手に持って揺らすと波ができますが、ひも自体は左右に動いてはいません。
このイメージをしっかり持っていることが、アタマが混乱しないひとつのポイントです。

水の例に戻りますが、波紋はたくさん生じてどんどん広がっていきますよね。でもすべての波について考えるとそれこそ頭が混乱してしまいます。
そこで進んでいる波の、同じ形を一つだけ取り出して考えてみるのが波動の考え方です。

たとえばテグスに同じビーズがたくさん連なっていて、テグスに沿って動いています。
そのすべてについて考えるのは大変だから、そのビーズひとつについて考えよう、というわけです。
このたとえに基づくと、
・波長=ビーズの横幅
・速度=ビーズの動く速度
・振幅=ビーズの縦の長さの半分
・周期=ビーズが一つ動くのにかかる時間
・振動数=ビーズが一秒間にいくつ進むのか
が対応します。

電磁気と同じように、波も一度イメージができるようになれば一気に簡単になります。

高校物理のセンターレベルはは公式暗記でも対応できる(でも理解はできた方が面白い)

高校物理の力学・電磁気・波動のワンポイントをとりあげましたがいかがだったでしょうか。
高校物理は覚える公式が数学や化学にくらべるとずっと少なく、正直センターレベルであれば公式の丸暗記でも十分対応できてしまいます。

しかしそれぞれのイメージをしっかりつかめるようにすると、応用も効き、勉強自体も楽しくなりますよ。

執筆者:てんもんたまご
天文学者を夢見て浪人の末に物理学科へ入学。
卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。
大好物は、紅茶とあんみつ


関連記事

人気記事一覧

最新記事一覧

カテゴリー

月別アーカイブ