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小論文は言葉遣いに注意しよう!作文との違いやNGな文体・言葉を解説

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小論文は作文と違い、論理性や説得力を持たせる文章を求められるものです。しかし、作文と混同している人もいるでしょう。小論文を書くためには、作文との違いや、魅力的な文章を作るためのコツをしっかりと理解しておくのが大切です。

ここでは、小論文と作文の違いや、小論文においてNGな文体・言葉について解説します。

小論文と作文の違いとは

まず、小論文と作文の基本的な違いを押さえておきましょう。
それぞれにおいての内容や求められるポイントは、どのように異なるのでしょうか?

◇小論文とは?
小論文とは、自分の意見を短く端的に述べる論文のことです。
「自分はこのように考える」という意見をまず述べてから、「それは~だからだ」という理由を説明します。つまり、問われている課題に対し、自分の主張を述べたうえでその根拠を論理的に説明する文章です。小論文には、論理性や説得力の高さが求められます。

小論文の例文:
いまや生活に欠かせないものとなっているのがスマートフォンだ。便利な検索機能だけでなく、緊急時には通話やSNSなどで連絡が取れるので、通学の際にも常に携帯している生徒が多数いるだろう。しかし、クラスに持ち込み、授業中に扱えるのは、果たして生徒にとって良いことだろうか。授業や勉強に集中できなくなるとすれば、スマートフォンの持ち込みには反対せざるを得ない。

◇作文とは?
作文とは、自分が経験したことや出来事についての感想を述べる文章のことです。体験をもとにして、「~だと思う」、「~して良かった」というように自分の考えや心境を伝えるものになります。作文では、表現力の豊かさや文章の流れが重視されます。

作文の例文:
スマートフォンがあると、調べものがすぐできるので便利です。何か起こったときに連絡もすぐ取れます。私は通学の際にも携帯していて、電車が遅れたときに学校へ報告できました。持っていると安心なので、学校に持ち込んでも良いと思います。

小論文を書くときの文体・言葉遣い

小論文を書くときの文体や言葉遣いについては、どのように注意すれば良いのでしょうか?いくつかのルールについてご紹介します。

◇常体で書こう
常体とは、文末に「だ」や「である」などを用いる文章の様式です。小論文を書くときには、常体で書くのが基本とされています。小論文とは、特定の誰かに向けた文章ではないため、相手への敬意や表現に配慮する必要がありません。ですから、客観的に事実を述べ、説明するのには常体が適しています。

◇文語体で書こう
書き言葉のことを文語体といいます。小論文では文語体を使うのが基本で、話し言葉の形式である口語体は使いません。

◇一人称を統一する
小論文では、自分について表記するときは「僕」「自分」「俺」ではなく、「私」で統一します。
また、家族の呼称にも注意が必要です。例えば、「お父さん」ではなく「父」、「おばあちゃん」ではなく「祖母」と表現し、兄弟や親戚も、「兄」「妹」「伯父」「叔母」としましょう。

小論文ではNGな文体・言葉遣い

小論文では使ってはいけない文体や言葉遣いがあります。実際の例を挙げて説明しますので、押さえておきましょう。

◇敬体は使わない
「です」や「ます」などの丁寧語を使用する様式を敬体といいます。敬体は小論文では使わないようにしましょう。

◇口語体は使わない
話し言葉の形式を口語体といいます。口語体は、小論文で使うことをNGとされていますので注意しましょう。「ら抜き言葉」や「い抜き言葉」なども口語体にあたります。口語の接続詞なども印象が稚拙になるため、使用を避けましょう。

以下に、小論文でNGの言葉遣いをいくつか紹介します。

•ら抜き言葉
見れる → 正:見られる
寝れる → 正:寝られる
来れる → 正:来られる

•い抜き言葉
してる → 正:している
笑ってる → 正:笑っている
やってない → 正:やっていない

•だ抜き言葉
大丈夫と思う → 正:大丈夫だと思う
必要と考え → 正:必要だと考え

•接続詞
だから → したがって
あと → また、さらに
だけど、でも → けれども、しかし
なので → そのため

•その他
いろんな → さまざまな
めんどくさい → 面倒だ
もう → すでに
とても → 非常に
~じゃなく → ~ではなく
~ってゆう → ~という
私的には → 削除してOK

この他にも数多くの話し言葉があるので、言葉選びには十分注意しましょう。

◇言葉を省略しない
小論文では、言葉の省略はNGです。スマートフォンを「スマホ」、インターネットを「ネット」などと省略しないようにしましょう。
ただし、条約や公的機関の名称などは、省略して問題文のなかに使用されていた場合、表記を統一したうえでそのまま使って構いません。

例:
コンビニ → コンビニエンスストア
バイト → アルバイト
アプリ → アプリケーション
朝練 → 早朝練習
部活 → 部活動
GDP → 国内総生産
WHO → 世界保健機関
IOC → 国際オリンピック委員会

◇流行語や造語などを使わない
小論文では、流行語や造語などの使用もNGです。ただし、問題文のなかに出てくる場合は、その表記を使っても問題ありません。

例:「ガラケー」「プロフ」「イケメン」など

◇擬声語・擬態語などを使わない
ある動きや状態を音で表わした言葉のことを、「オノマトペ」と呼びます。擬音語・擬声語・擬態語・擬情語からなるオノマトペは、小論文では使わないようにしましょう。

例:
擬音語 → 雨が「ポツポツ」降る、風が「ビュービュー」吹く
擬声語 → 猫が「ニャーニャー」鳴く、カラスが「カーカー」鳴く
擬態語 → 「ジロジロ」と見る、「ウロウロ」する
擬情語 → 「ワクワク」する、「ピリピリ」する

小論文ならではの文体や言葉遣いを理解しよう

感想を述べる作文とは異なり、小論文は意見や根拠を論理的に説明する文章のため、それに適した文体や言葉遣いがあります。話し言葉である口語体は使わない、敬語や省略語、流行語、オノマトペなどはNGであるなど、いくつものルールが決められています。

ですから、小論文を書き始める前には、小論文の基本ルールをきちんと把握してから取りかかりましょう。小論文をスムーズに書けるようにするため、小論文の問題にチャレンジし、基本の文体や言葉遣いに慣れておくと安心です。


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