真っ白な紙を英語で埋める!自由英作文対策
真っ白な答案用紙と一枚の画像を渡されて、「この画像を見てあなたの思うことを英語で述べよ」と言われたら、どうしますか?
(これは、実際に2016年に東京大学二次試験で出題された問題です)
おそらく多くの人は、なにから始めたらいいかわからず戸惑います。
日本語でもたじろぐ質問を、しかも英語で述べなければいけないのですから、慣れないうちは仕方がありません。
しかし、自由英作文はとっつきにくいようで、やり方を覚えて数をこなせばぐんぐん得意にしていくことができます。
真っ白な答案用紙を、英語でうめられるようになりましょう!
英語と日本語の違い
英語と日本語の大きな違いは,結論から述べるところです。
例えば手紙ひとつとっても、日本語では「平素よりたいへんお世話になっております。」「すっかり暖かくなり、桜も開花しはじめましたが、いかがお過ごしでしょうか?」など、本題にはいる前の前置きが長くなります。
また、一文であっても「彼女は背も声も小さい非常に内気な子なのだが、昨日は珍しく大声で笑っていてびっくりした。」というように装飾部が前に来て主語がわかりにくかったりしますね。
英語はどうなるかというと、単刀直入に「我々は、このような決定をしましたのでよろしくお願いします。」と結論や要望から述べます。
また、さっきの文章ならば「私はびっくりした/なぜなら彼女が大声で笑っていたからだ/彼女は非常に背も声も小さく非常に内気な子だ。」というような順番になります。
つまり、英語で物事を書くときは、初めから結論を自分の中で決めておかなければなりません。
日本語のように考えながらつらつら書くということは向いていません。
自由英作文に取り組むときは
結論→根拠→根拠をサポート→結論をもう一度
というような日本語のプロットを考えきってから、英語に訳していきましょう。
英作文は減点法
「せっかく英語で書くんだし」とカッコつけてついつい難しい単語や構文を使おうとしていませんか?
それでは点がなかなか点がのびません。
英作文で一番大事なことは、「理解しつくしている構文や単語を使うこと」です。
なぜかというと、意外と意識する人が少ないのですが、英語は減点法だからです。
英作文での採点の流れを紹介します。
1問10点の英作文問題があったとします。
あなたは、一通り書けて「よし、ちゃんと解けたぞ!」と思いながら帰って行きました。
さて、採点していきましょう。
「ふんふん、一通り同じ意味としてかけているな」→まずは10点
「あ、スペルミスしているな。」→ー1点
「構文の使い方を間違っているな。」→ー3点
「ああ、時制を間違っているな。」→ー2点
「ピリオドを忘れているな。」→ー1点
翌日、自信満々だったあなたには3点の答案が返されるわけです。
これが減点法の恐ろしいところです。
自分ではできたと思っていても小さなニアミスの積み重ねでどんどん点数が減っていってしまいます。
反面、間違えようがないシンプルな単語や構文を使いこなせば満点がとれるわけです。
そのため自由英作文に限らず、英作文では「これなら間違えない!」という使い慣れた構文・単語を使うように心がけましょう。
問題への取り組み方
それではいざ問題を解いていきましょう。
①問題をよく読む
問題によってはここでどんな単語が必要なのかも分かります。がんばって書いてみたものの、問題と解答がかみ合っていないということは絶対に避けましょう。
②プロットを書く
日本語で、どのような内容にするのか決めていきましょう。
先ほどもかいたように、
結論→根拠→根拠のサポート→結論
という構成に当てはめて、プロットを簡単に書いてみましょう。
③使う構文や単語をきめて簡単な文章に直す
日本語の文章を直訳すると、とたんに難易度が跳ね上がります。頭の中でいいので英語に訳しやすい日本語になおしてみましょう。
自分の考えた文章をS(主語)・V(述語)・O(目的語)・C(補語)に分けて再構成してみましょう。
その際に使う構文を決めておきましょう。
④英訳する
いざ、英文にしていきます。
このときのポイントは「自分ですべて書こうとしないこと」です。
英作文なのに?と思われるかもしれません。
私は英作文対策に例文をたくさん暗記してありました。
英作文の際は、使う例文を思い出して、極力単語を入れ替えるだけですませるようにしていたのです。
こうするとミスが格段に減らせますよ!
もちろん、単語や例文暗記など、普段の頑張りが必要です。
⑤チェックする
英作文は減点法です!ここまでで、完璧な英文が書けたと思っていてもしっかり見直しましょう。
スペルは正しいですか?
構文の使い方は正しいですか?
動詞の変化形は合ってますか?
時制はずれていませんか?
時間の限り見直してみましょうね。案外試験終了ぎりぎりにニアミスを見つけたりするものです。
まとめ
自由英作文は、やり方が分かれば決してむずかしくありません。
そのかわり、単語や例文暗記などの日々の努力や、慣れが必要になります。
一朝一夕ではできませんが、正しく取り組めば必ず成果が出てきます。
真っ白な答案用紙にすらすら英文を書く自分を思い浮かべて、今日から始めてみましょう!
執筆者:てんもんたまご
天文学者を夢見て浪人の末に物理学科へ入学。卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。大好物は、紅茶とあんみつ。
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