「塾を辞めたい」と言われたら、親はどうする?ケース別に有効な対処法を解説
塾に通っている学生であれば、一度は「通うのを辞めたい」と思うことはあります。実際、子どもに塾を辞めたいと相談されて、本当に辞めさせてもいいのかと頭を抱える親は少なくありません。
この記事では、塾を辞めたいと打ち明けられた親が取るべき行動や、解決策について紹介します。後悔のない選択をするためにも、本人の気持ちに寄り添った対処を心がけましょう。
子どもに塾を辞めたいと言われたら、親はどうするべき?
子どもがいきなり「塾を辞めたい」と言い出したときには、説得すべきなのでしょうか。それとも、本人の意志を尊重したほうがよいのでしょうか。
まずは、基本の考え方と対処法を紹介します。
◇塾を辞めたい理由を詳しく聞いてみる
塾を辞めたいと言われると、「勉強のやる気がないだけかもしれない」「甘えているのかな?」と思い、ついつい怒ってしまう方もいるかもしれません。しかし、まずは辞めたいと考えている理由を優しく聞いてあげることが、何よりも重要です。
頭ごなしにダメと怒らずに、辞めたいと思った原因を親子で一緒に考えてみてください。場合によっては、原因を解消することで、また楽しく通塾できるようになるかもしれません。
自分の意思をなかなか伝えられず、悩んでしまう子どもは多いものです。勇気を持って打ち明けてくれたのですから、怒るのではなく寄り添うことを意識してみてください。
◇塾を辞めたい原因に応じた解決策を考える
塾を辞めたいと思っている原因がわかったら、解決策がないかどうかを考えてみましょう。
塾を辞めたいと思う原因は、人によってさまざまです。場合によっては辞めないほうがいいこともありますし、反対に辞めないと本人の心や体に悪影響が出ることもあります。
なかには、子どもだけでは解決できない原因もあることでしょう。できるだけ本人の意思を尊重できるよう、対処法を一緒に話し合うことが大切です。
【ケース別】塾を辞めたいと言われたときの対処法
ここからは、塾を辞めたい原因別の対処法を紹介します。ぜひ、後悔のない選択をするためのヒントにしてみてください。
◇忙しすぎて負担を感じている場合
勉強が忙しくてやりたいことや部活に集中できないと、塾を辞めたいと思うことがあります。時間的にも体力的にも余裕がない状態であるため、すでに体調やモチベーションに悪影響が出ている可能性もあるでしょう。
勉強と他の活動が両立できない場合は、優先順位をつけることが大切です。「コマ数を減らす」「クラスを変える」などの方法で対処できない場合は、本人の意志を尊重することも検討してみてください。
◇勉強へのモチベーションが下がっている場合
「親に無理やり通わされている」「勉強する目的がわからない」と、モチベーションが低下して辞めたいと思うケースも多い傾向にあります。「塾に通わせないとレベルの高い学校に入れない」「とりあえず行かせておこう」と入塾させる親も多くいますが、本人にやる気がなければ通わせても身になりません。
この場合は、今一度なりたい将来像を子どもに聞いてみましょう。塾に通うメリットと辞めるデメリットを説明したうえで、本人が抱く将来のビジョンに合った決断をすることが大切です。
◇成績が上がらず焦っている場合
のような学生でも、勉強していると成績が伸び悩む時期はあるものです。「クラスのレベルについていけない」「なかなか成績が上がらず、焦ってヤケになっている」という場合には、本心でなくても弱音をこぼしてしまうことがあります。
この状態で本当に塾を辞めると後悔する可能性が高いため、慎重な対処が必要です。
●本人の頑張りを認めてあげる
●目標を再確認してモチベーションを上げる
●クラスや塾を変える
●塾に状況を相談してみる
以上のような方法でサポートしたりメンタル面のケアをしたりすると、もう一度やる気を引き出せるかもしれません。
◇人間関係や雰囲気が合わない場合
人間関係や雰囲気が合わず、塾に行くこと自体がストレスになっているケースも多々あります。
この場合、塾に相談して対処してもらうことが一般的ですが、実際に周囲の環境を変えることはなかなか難しいものです。相談しても状況が改善しないなら、他の塾に行くことも検討してみましょう。
塾を辞めるなら、タイミングも重要
塾を辞めるときは、タイミングに注意が必要です。特に、中3や高校3年生の時期に塾を辞めたり変えたりする場合は、受験に影響が出ることを理解しておく必要があります。一方で、1~2年生の早い時期であれば、塾を辞めたり変えたりしてもまだリカバリーできるでしょう。
しかし、慣れない環境へのストレスや中だるみのせいで、本心ではないのに塾を辞めたいと思っていることもあるため注意が必要です。本当に辞めるべきなのか、志望校を変えても後悔しないのか、しっかりと話し合ってから決断してください。
塾を辞めたいと言われたときには、子どもの気持ちに寄り添うこと
「塾を辞めたい」と子どもに伝えられたときは、頭ごなしに否定するのではなく、まずは辞めたいと思う原因を聞いて寄り添うことが肝心です。勇気を出して悩みを打ち明けてくれた子どもを無理やり説得することは、絶対に避けましょう。
親が取るべき行動はコミュニケーションを取りながら原因を探り、それを解消するために正しく対処することです。どうしたらよいか判断できない、というときには、塾や学校に相談することも一つの手です。親子だけで悩まず、ときにはプロに頼りながら、最善の選択肢を見つけてみてください。
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