中学生が知っておきたい偏差値とは?求め方と上げ方をわかりやすく解説
中学生になると、偏差値という言葉を耳にする機会が増えます。なんとなく「学力を測る指標」だと理解していても、具体的にどのようなものなのかイメージできない学生は多いかもしれません。
この記事では、中学生が押さえておきたい偏差値について説明します。大学受験までずっと重要視される指標であるため、しっかりと意味や活用法を知っておきましょう。
偏差値とは?中学生が知っておきたい基礎知識を解説
そもそも、偏差値とはどのような指標なのでしょうか。これから先うまく活用するためにも、まずは偏差値の概要を知っておきましょう。
◇偏差値は成績を数字で表したもの
偏差値とは「成績を数字に置き換えた指標」のことで、テストを受けた人のなかで自分がどれくらいの位置にいるのかを示しています。成績が平均的だった場合は偏差値が50となり、平均以上なら50以上、平均以下なら50以下という数字で表されます。
偏差値は、平均と比較して出される数字です。したがって、たとえ自分のテストの点数が良くても、平均点が高ければ偏差値は低めに出ます。このように、偏差値は他の学生の成績やテストの難易度に左右される点が特徴です。
また、偏差値は受ける模試やテストによっても異なります。模試や学校のテストで高い偏差値が出たからといって、必ずしも志望校と同じレベルの学力に仕上がっているというわけではない点に注意しましょう。
◇中学生にとって偏差値が大切である理由
中学生は、なぜ偏差値で自分の立ち位置を知ることが大切なのでしょうか。それは、高校受験では一人の学生の点数だけではなく、他の学生の点数も考慮したうえで合否が決まるためです。
入試では偏差値が高い順に学生を並べ、上位の学生から合格にします。そのため高校受験のときは、偏差値をもとに志望校を決めたり合否の予測を立てたりすることになるのです。
また、自分自身の学力がどれくらいの位置にあるのかを把握するという意味でも、偏差値を知っておくことは重要です。偏差値の推移で学力の伸び具合を知ることもできるため、勉強計画を立てるときにも参考になります。
中学生が偏差値を知る方法
中学生が偏差値を知る方法は2つあります。
1つ目は、自分で計算する方法です。偏差値は、以下の計算式で算出できます。
偏差値=(個人の得点-平均点)÷標準偏差×10+50
標準偏差=(点数-平均点)の二乗の総和÷受験者数の平方根
自分で計算するためにはテストの平均点を知る必要があり、加えて複雑な計算もしなければいけません。そのため、この方法はあまり現実的ではないでしょう。
そこで推奨したいのが、2つ目である模試を受けて知る方法です。模試の結果には、点数だけではなく偏差値も記載されており、手軽に自分の学力水準を知ることができます。模試によっては志望校の合格率もわかるため、中学生の模試活用は非常におすすめです。
中学生が偏差値を上手に活用するポイント
偏差値を知れたら、受験勉強や日常の学習に活かしましょう。ここでは、中学生が偏差値を活用するときのポイントを紹介します。
◇同じ模試を受け続ける
先述したように、偏差値はテストを受けた学生たちの学力水準(母集団)によって大きく変わってきます。また、「私立を志望している学生が多い模試」「公立を志望している学生が多い模試」と、模試によって受験する層は異なるものです。
受験する学生の層が異なれば、平均点や模試の内容も違ってくるでしょう。つまり、気まぐれでいろいろな模試を受けていると、正確な偏差値がわかりにくくなってしまうのです。
偏差値の推移を正確に知りたいときは、できるだけ自分の学力レベルや志望校に合っている模試を見つけ、継続して受け続けることがおすすめです。
◇志望校の偏差値と比較する
自分の立ち位置だけではなく、「志望校とどれくらい偏差値が離れているのか」について知ることも意識しながら模試を受けましょう。模試の偏差値だけで合否を判断することはできませんが、偏差値が足りていない教科がわかれば、そこを重点的に勉強できます。
また、志望校を選ぶときは、自分の偏差値のプラスマイナス3~5くらいの学校を視野に入れると良いといわれています。偏差値をもとに広い視野を持って志望校を探すと、「ここにも行けそうかも!」と選択肢を広げる機会になります。
◇偏差値だけで合否を判断しない
偏差値は、平均点との差をもとに自分の立ち位置を表す指標ですが、先述したように母集団によって数値が変わるため注意が必要です。したがって、「偏差値が足りている=合格」ではないことを理解しておかなければいけません。
偏差値は志望校を選ぶときの目安にできますが、実際の合否はまた別の話です。あくまで自分の課題発見のために活用し、過信しすぎないことが大切です。
中学生が偏差値を上げる方法
中学生が偏差値を上げるためには、テストや模試で平均よりも高い点数を取る必要があります。そのため、テストの正答率を上げることが偏差値アップへの一番の近道です。
テストの範囲を予習して学力を高めておくのはもちろん、次回のテストに向けて間違えた問題の見直しや復習をしっかりとすることが肝心です。また、模試では学校の勉強だけでは対応できない問題が出ることもあるため、応用問題も解けるように準備すると、他の学生と差がつけられるでしょう。
中学生の勉強は偏差値への理解・活用がカギ!
中学生になると、多くの学生が意識しだす偏差値。偏差値は、テストを受けた集団のなかで自分の立ち位置を知れる指標のことです。テストや模試を受けたら偏差値を確認して、受験や日常の学習に反映させましょう。
ただし、偏差値は絶対的な指標ではなく、母集団によって大きく変化します。志望校の合否を判断する指標として過信しすぎず、あくまで課題発見の指標として活用することが大切です。
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