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古文の堅苦しいイメージが変わる!受験生のおすすめの本6選

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古文はセンター国語の4分の1を占めるなど、受験科目のなかでもとても大切です。
しかし、古文を現代文訳になおして読んでみても、慣れない価値観や習慣、しきたりが多く、いまいち共感でいないのではないのでしょうか。

普段の授業で取っつきにくい場合は、古文を扱ったマンガや小説などでまずその世界観にどっぷり浸かってみましょう!

 

『あさきゆめみし』(大和和紀)

『あさきゆめみし』は、古典で頻出の「源氏物語」を漫画化したものです。
源氏物語の54帖が忠実に描かれているので、この漫画であらすじを知っておくと古典で出たときに内容が前もってわかりますし、平安貴族の暮らしがこと細やかに描写されていますので、平安時代の価値観やしきたりがぐっとイメージしやすくなります。
本来雑誌連載の漫画でしたが、大手予備校の本棚に置かれるなど受験への効果もテキメンのようです。
平安時代の物語は「源氏物語」の影響をうけているもの多いので、「源氏物語」のストーリーや平安貴族の暮らし、価値観などをおさえておけば他の物語もわかりやすくなりますよ。

 

『超訳百人一首 うた恋い』(杉田圭)

『超訳百人一首 うた恋い』は百人一首をラブコメディとして短編漫画化された作品です。
『あさきゆめみし』とは違い、物語ではな百人一首に収録されている和歌に着目されています。
『超訳』と書いてあるように、和歌は正確な直訳ではなく、「現代の言葉にするとこんな気持ち」というようにかなり共感しやすい言葉で訳されています。
百人一首は、恋の歌も多いのでわかりやすい言葉になると案外共感できる和歌がたくさんあることに気がつける作品です。
作者自身の解釈もあるので正確さには欠ける部分はありますが、和歌は時代が違うだけで現代にも通じる心情が込められていることがわかると、古文を読むのも楽しくなりますよ。
『うた恋い』を読むと教科書では知り得ない清少納言や紫式部の裏事情も知れて親近感がわくかもしれません。

 

『まろ、ん?』(小泉古宏)

『まろ、ん?』もまた源氏物語を題材とした4コマエッセイ漫画です。
『あさきゆめみし』と違うのはコンパクトさです。
どんなに長い帖(源氏物語の章だて)でも1ページに収まるコンパクトっぷり。
しかも絵柄がかわいく、あの光源氏の顔が栗(!)で表されています。
4コマ漫画で収まりきれない方違えなどの平安事情も、人物関係も源氏物語に出てくる和歌の解説まで幅広くカバーされていて源氏物語のエッセンスが詰まっています。
堅苦しさゼロで平安の世界を垣間見ることが出来ますよ。

 

『学研まんが日本の古典 まんがで読む○○シリーズ』

学研まんが日本の歴史は、手軽な学習まんがとして有名ですが、実は古典の漫画化も手がけています。
絵柄も現代っ子になじみやすいように工夫してありますし、学研が作っているあって内容の正確さ、習慣・なりたちの解説も充実しています。
シリーズものだけあって有名作品は網羅してあるので、授業で読んだもので気になる作品を読んでみたり、予習として気軽に目を通してみるといいかもしれません。

 

『ビギナーズクラシックス 日本の古典  ○○』(角川ソフィア文庫)

漫画ではなく活字で、正確性としっかりとした解説がほしいという方は「ビギナーズクラシックス」シリーズがオススメです。
様々な作品のあらすじや解説が文庫本一冊で収まっており、扱っている作品数は学研まんがより多いので気になった作品をどんどん読んでみることができます。
このシリーズが漢文も扱っているので漢文で困ったときにも役に立ちますよ。
文庫本の表紙も上品でおしゃれなので、カバーなしでも外で読むことが出来ます。

 

『本日もいとおかし!枕草紙』『人生はあはれなり…紫式部日記』(小迎裕美子)

『本日もいとおかし!』は清少納言の枕草紙をコミックエッセイ化した作品です。
枕草紙は古典の有名作品なので堅苦しいイメージがありますが、ギャグテイストのなんともいえないイラストと、砕けた超訳が古典のハードルをぐんぐん下げてくれます。
現代に通じるテーマもよくとりあげているので他の枕草紙本よりも共感はしやすいですし、「清少納言案外性格悪いな~」「あ~この気持ちわかるな~」「人間観察力すごすぎる!」など個人的なイメージも膨らませることができます。
清少納言のライバルだった紫式部日記版の「人生いとあはれなり…」もあわせて読むと、さらに当時の光景が目に浮かぶかもしれません。

 

まとめ

源氏物語、枕草紙など参考書や受験で頻出の古典は、有名な分一般向けに書かれた漫画や本も数多く出版されています。

『あさきゆめみし』のように受験生対策の金字塔になった作品を一読してみるのもいいですが、自分にとって読みやすそうな一冊にチャレンジして時代の価値観などに慣れてから、すこし堅めの情報が正確なものを読んでみると平安の世界観になじむことができます。

どれもわかりやすく書かれていますが、より詳しく知りたくなったり、わからないことがあれば意外と国語資料集が役に立ったりしますよ。

執筆者:てんもんたまご
天文学者を夢見て浪人の末に物理学科へ入学。
卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。
大好物は、紅茶とあんみつ。


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