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緊張をチャンスに変える!いい緊張と悪い緊張

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緊張は敵だとばかり思っていませんか?
適度な緊張は集中力を促し、いつも以上の実力を発揮できることができます。
しかし過剰な緊張でテスト中頭が真っ白になってしまう可能性があることも事実です。

いい緊張のメリット

緊張は悪い側面だけでなく、適度な緊張であれば次のようなメリットがあります。

①能力アップ
適度な緊張は、交感神経を刺激することで気持ちが引き締まり、思考力や集中力があがります。
これが緊張したときにいつも以上の実力が出せるときのメカニズムです。

②精神を鍛える
緊張は、心理学ではストレスの一種となっています。
大事な局面を繰り返し、そのたびに緊張することで根気や度胸などが鍛えられます。
模試などでもじっくり取り組み、緊張感を持つことで心が鍛えられ、試験本番の緊張にも耐えられやすくなるのです。

③魅力があらわれる
緊張感をもち、そこに真っ正面から挑む人は面つきが変わります。
たとえ定期試験や模試でも緊張感を持って真剣に挑む姿は本来きりっとしてかっこいいものなのです。
普段現れない魅力にびっくりしてちゃかす人もいるかもしれませんが、内面からでる魅力を見守っている人もいるかもしれませんよ。

④いつまでも心が若々しくいられる
これは中学生や高校生のみなさんにとってはぴんとこない効果かもしれません。
緊張は心を鍛えると書きましたが、それだけ心に刺激を与えているということです。

緊張し、心身を引き締めることで脳が活性化されます。
世の中にはいろいろな大人がいて、ぼーっとしているだけの大人もいれば、何か愚痴をひとりでぶつぶつつぶやいている大人もいます。
かと思えば、きりっとして年齢よりもずっと若々しく見える大人もいます。
顔つきがきりっとしたさわやかな大人は、自分の好きなものがあって、それに真剣に取り組み、いつも適度な緊張を大切にしている人も多いのです。

悪い緊張のデメリット

過度の緊張の効果はみなさんでも身に覚えがあるものも多いのではないでしょうか。
①集中力が低下してミスや失敗を招く
②めまい・腹痛・下痢などの体調不良を起こす
③過度の緊張が長期化すると神経症や精神障害にも発展する

③に関しては試験などの単発的な緊張というよりは、常に気が張っていて、家でも学校でも気が休まることがないという人に要注意です。

 

緊張の度合いを自覚しよう

いい緊張と悪い緊張の違いがわかっても、適度な緊張かどうか自覚するのは難しいですよね。
もちろん、場数を踏めばわかるようにもなりますが、それまでは自分の気持ちだけで判断するのは注意が必要です。
自分がどんな気持ちかどうか自覚するのは難しく、自分で自分を騙してしまう危険性もあるからです。

自分がどれほど緊張しているか自覚する一番いい方法は「体の反応」を見ることです。

□体が思うように動かない(こわばる)
□温度以上に汗がでる
□手足が震える
□動悸がする
□呼吸が浅い
□口のなかが乾く
□手足が冷える
□あくびがでる

緊張を和らげる第一歩は、まずは自分がどれほど緊張しているか客観的に判断して自覚することです。

緊張を和らげよう

「ああ自分、緊張しすぎているな」と自覚するだけでも冷静さを取り戻せますが、もう少し緊張を和らげる方法をご紹介しましょう。

①腹式呼吸する
緊張すると呼吸が浅くなります。そうすると脳に酸素が行き届かなくなり集中力低下などを引き起こします。
目をつぶって鼻で息を吸い、心の中でゆっくりと10秒数えながら口から吐き出しましょう。
軽い座禅の経験等があれば、このようなときに実践するのが効果的です。

②自分にとって元気が出る曲を聞く
「この曲を聴くと元気が出る!」「この曲を聞くと気持ちが引き締まる!」という曲があれば是非音楽プレイヤーで試験会場に持って行きましょう。
勉強するときの自分なりのテーマソングがあるといいかもしれませんね。
私もセンター試験会場の待合室でできるだけ周りの人をみないようにして好きな曲を聞くようにしていました。
そうすることで周りの空気に飲み込まれず、自分の世界を維持することができたからです。
スポーツ選手でもよく本番前にヘッドフォンを身につけている姿が見られますね。

③お守りを持っておく
勉強手帳を見直して「これだけやったから大丈夫」と自分を励ましたり、もらったお守りや友達とおそろいの文房具などを眺めて楽しいひとときを思い出すようにしましょう。

④チョコレートを食べる
チョコレートにはリラックス効果があり、また脳に素早くブドウ糖を届けることができます。
温かい飲み物もあればほっと一息つくこともできますね。

緊張は加減が大事

緊張はその加減によって効果がまったく変わってしまいます。
体の変化で緊張に気づいたら、落ち着いて自分が緊張していることを自覚し、少しやわらげるようにしてみましょう。

また寝不足などは過度の緊張を誘発しやすいので、前日はしっかり眠るようにしましょうね。

執筆者:てんもんたまご
天文学者を夢見て浪人の末に物理学科へ入学。
卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。
大好物は、紅茶とあんみつ。


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