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苦手な漢文を克服する方法とは?句形を覚えて漢文の点数をアップさせよう

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「漢文の勉強ってどこから始めたらいい?」、「句形の覚え方がわからない」など、漢文の勉強方法で困った経験はありませんか。

実は漢文に苦手意識を持つ人の多くが、基本事項を理解できないまま勉強を進めてしまっています。そういった人は句形などをしっかり覚えることで、問題が解けるようになりますよ。

今回は、漢文の基本である句形を説明し、点数アップにつながる漢文の効率的な勉強方法をご紹介します。

実は点数アップを狙いやすい漢文

漢文に苦手意識を持つ人のなかには、ついついほかの教科の勉強を優先してしまうという人もいるのではないでしょうか。しかし、漢文を苦手なままにしておくことは、非常にもったいないことです。

というのも、実は漢文がほかの教科と比べて点数アップを狙いやすい教科であるからです。
漢文が点数アップを狙いやすい教科である理由を見ていきましょう。

◇漢文の読解力を上げるには10の句形を覚えるだけ
漢文では、文章の内容を正確に理解するために「句形」の知識が必要となります。
句形は単語や文をつなぐことで、その文や単語の関係を表すので、漢文の内容を理解するためには欠かせません。

しかし、基本の句形は大きく分けると10種類だけですので、この10種類の句形を覚えておきさえすれば、漢文の読解力が大きく伸びるでしょう。

◇覚える単語も少ない
実は、暗記を必要とするほかの教科と比べても、漢文の単語はそれほど量が多くありません。センター試験を例にみると、英単語で覚えるべき単語数が4000個前後なのに対して、漢文は100個前後と圧倒的に少ないのです。
そのため、集中すれば短期間で覚えることができるでしょう。

覚えるべき10の句形

ここでは、押さえておきたい10種類の句形について解説していきます。それぞれの意味や、使うことでどんな文章になるのかを理解すれば、効率よく漢文を勉強できるでしょう。

◇否定形
否定の句形は種類が多くありますが、おもに使われるのは「不(~しない)」「非(~ではない)」「無(~はない、~がない)」など、この文字の次に来る単語を否定する「単純否定」と呼ばれるものです。

また、否定語の「不」に「必・常・復」などの漢字がつくと、「不必~(必ず~とは限らない)」といった「部分否定」となり、否定語を「無不~(~しないものはない)」のようにつなげて使うと二重否定になります。

◇比較・比況形
比較・比況形では、「如」「若」などの漢字が使われます。
「A不若B(AはBに及ばない)」というふうに対比されるものが存在する場合と、「莫若~(~が一番よい)」など、対比するものがない場合が存在すると覚えておきましょう。

◇受身形
動作の主体が入れ替わることになるため、漢文の読解において重要な句形です。
受身形では、一文字で使われる「被~(~される)」「見~(~される)」と、二文字を使って受身形となる「為A所B(Aに~される)」があります。

◇仮定形
仮定形では、比較・比況形でも使われる「如」「若」などの漢字が使われるので、間違えないように注意しましょう。仮定形では、「如~(もし~なら)」「若~(もし~なら)」となります。
このほかに、「縦~(たとえ~しても)」という仮定形もあります。

◇使役形
使役形では、「命A~(Aに命令して~させる)」「使A~(Aに~させる)」「令A~(Aに~させる)」を使うのが基本となります。

◇疑問・反語形
疑問と反語の句形では、同じ漢字を使うため間違いやすく、どちらの句形にするかで文章の意味が変わるので注意しましょう。
たとえば「如何」の場合、疑問形では「如何~(~をどうしようか)」となりますが、反語形では「如何~(どうして~か)」となります。

疑問形と反語系を見分けるポイントは、読み方が「~ぞ~ん(や)」となるかどうかで、この読み方をする場合は反語となります。

◇限定形
限定形では「独~(ただ~だけ)」「唯~(ただ~だけ)」といった漢字が使われるのが基本です。ただし、これらの漢字の前に「不」「非」などの否定語が付く場合は句形が変わり、「不独~(ただ~だけではない)」という累加形になるので気をつけましょう。

◇詠嘆・願望形
まず詠嘆形は、文頭に「嗚呼(ああ)」と入れたり、文末に「~哉(や)」という漢字を入れたりすることで、強い感動を表します。

そして願望形は、「請~(どうか~したい、どうか~してください)」「願(どうか~したい、どうか~してください)」「欲~(~したいと思う)」となります。

◇選択形
選択形は、「与A寧B(Aするよりは、Bするほうがよい)」「寧A無B(Aしてもよいが、Bしてはいけない)」となります。

◇抑揚形
「A且B。況C乎」という句形を書き下し分にすると、「AでさえもBだ。ましてCはなおさらだ」という意味になります。

漢文のおすすめ勉強法

覚えるべき10種類の句形をご紹介しましたが、これらをどのように勉強していけば覚えられるのかがわからない、という人もいることでしょう。
そこで、句形を覚えるだけでなく、効率よく漢文の勉強を進められる勉強法を3つお伝えします。

◇句形を覚える
句形を覚えるために、前項で紹介した「A不若B(AはBに及ばない)」といった公式で丸暗記する人もいますが、それで句形を覚えられたとしても、試験になると応用できないということが多々あります。
試験でも問題なく応用できる力をつけるためには、句形を理解することが必要です。

具体的な勉強法として、問題集などの例文で現代語訳と照らしあわせ、句形の意味を理解してから例文の音読を繰り返しましょう。そうすることで、句形と意味を結びつけて覚えることができます。

◇頻出単語を覚える
区法を覚えたら、あとは頻出単語を覚えておけば漢文を現代語訳することはむずかしくありません。先述の通り、漢文は英語などと比べて覚える単語数が少ないので、問題集などを使って地道に暗記していきましょう。

◇練習問題を解く
句形と頻出単語を覚えたら、あとは練習問題を解いていきます。ただし、ひたすら問題集を進めていくのではなく、試験と同じ時間にタイマーをセットし、その時間内に問題を解けるようにしていきましょう。
そして、問題を間違えてしまった場合は、どこが間違いなのかを理解できるようにしっかりと答えを確認することがポイントです。

句形を理解すれば、漢文の点数アップに大きく近づく

漢文では句形の知識が必要です。英語と比較すると覚えなければならない単語は少ないので、集中して学べば短期間で大きな成果を上げることもできますが、句形をただ暗記するだけでは、文章を読み解く知識が身につきません。

忘れてはいけないのが、句形と書き下しだけを覚えてもあまり意味がないということです。句形それぞれが持つ意味をしっかりと理解しないことには読解できませんので、勉強の仕方を工夫しましょう。
ぜひ、句形を完璧に覚えて、点数をアップさせてくださいね。


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