勉強の効率アップには姿勢が大事?姿勢が与える影響とは
長時間、椅子に座って勉強していると、無意識のうちに背筋が丸まり、猫背になっている人も多いのではないでしょうか。集中力が途絶えて思うように勉強が捗らないのは、その姿勢が原因になっているかもしれません。
姿勢が勉強に与える影響や注意点を把握して、効率の良い学習法を身に付けましょう。
勉強時の姿勢が与える影響
まずは、勉強時の姿勢が悪いと、どのようなデメリットがあるのかを見ていきましょう。
◇集中力低下につながる
姿勢が悪いままで勉強すると、脳に酸素がしっかりと供給されず集中力の低下を招いてしまいます。脳が消費する酸素量は成人で全身の約20%といわれており、脳機能を維持するうえで酸素はとても重要です。
しかし、猫背のように背筋が曲がり前傾姿勢になると、肺が圧迫されてしっかりと呼吸ができなくなります。酸素を取り入れるためにあくびの回数が自然と増え、やる気を持続することも難しくなってしまいます。
このように、姿勢が悪いと脳が働きにくい状態となり、勉強へ向かう集中力が低下してしまうのです。
◇身体が疲れやすくなる
姿勢が悪いと筋肉への負担がかかり、身体が疲れやすくなります。
人の身体には「抗重力筋」という筋肉が首から足までに張り巡らされており、重力に対して姿勢を維持できるようにバランスをとっています。座っていても立っていても常に稼働しているため、抗重力筋は疲労が溜まりやすい筋肉ともいえるでしょう。
そのため、姿勢が悪い状態で勉強すると抗重力筋のバランスが乱れ、肩こりや腰痛などの症状を引き起こします。背筋の曲がった状態で机に向かっていると、筋肉への負担が蓄積し、疲れやすい身体になってしまうのです。
勉強時の正しい姿勢とそのメリット
姿勢が悪いと勉強に悪影響を与えることがわかったところで、勉強するときの正しい姿勢について確認していきましょう。
◇勉強時の正しい姿勢
勉強時の姿勢は、座ったときに背筋を伸ばした状態で骨盤を立てるのがポイントです。胸を張りすぎると反り腰になってしまうため、首・肩・腰が一直線になるようにイメージをするとよいでしょう。椅子に深く腰かけた状態で膝を90度に曲げると、より安定しやすくなります。
このとき、机と身体の距離が離れすぎると、前傾姿勢になるため注意が必要です。机との距離は、こぶし一つ分を目安にして座ってみましょう。
最初のうちは、机や椅子の背もたれを利用しながらリラックスして座れる重心位置を探ってみてください。
◇正しい姿勢をとることで得られるメリット
上記のような正しい姿勢をとると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。実際に姿勢改善に取り組む前に、そのメリットについても確認しておきましょう。
・疲労感が少ない
正しい姿勢がキープできていると、身体にかかる負担が軽減されます。長時間机に向かっていても疲れが溜まりにくく、高い集中力を維持したまま勉強に取り組めるでしょう。正しい姿勢が定着すれば、肩こりや腰痛改善も期待できるかもしれません。
・脳の働きが活性化する
正しい姿勢により呼吸が安定すれば、脳の働きが活性化しやすくなります。背筋が伸びた状態だと、胸が開いて自然と呼吸が深くなり、脳へ送られる酸素供給量も安定するため、集中力の向上が期待できるでしょう。
また、呼吸が安定して自律神経が整えば、勉強中のストレスコントロールもしやすくなります。心身ともリラックスした状態で勉強に取り組めるため、机に向かう抵抗感が少なくなり、勉強のモチベーションアップも狙えるでしょう。
勉強時の姿勢に関する注意点
正しい姿勢が維持できていても、勉強時の環境次第でそのメリットがなくなってしまうかもしれません。より効率良く勉強できるよう、姿勢に関する注意点を確認しておきましょう。
◇寝転んだ状態やこたつでの勉強は避ける
寝転んだ状態で勉強するのは一見楽かもしれませんが、身体が疲れやすく長時間の勉強が困難です。
例えば、うつ伏せの場合は首や腰を反る角度が大きくなるため、身体の各部位に無理な負担がかかってしまうでしょう。仰向けの場合は対象物と適切な距離を保つことが難しいので、目が疲れやすくなります。
また、こたつでの勉強にも注意が必要です。必要以上に身体を温めてしまうことで副交感神経が優位になり、眠くなる可能性があります。こたつはテーブルが低く設計されているものが多いため、正しい姿勢を保つことも難しいでしょう。
◇長時間勉強では途中で姿勢を変える
いくら正しい姿勢だとしても、ずっと同じ姿勢でいると、身体が凝り固まってしまいます。そのため、途中で立った状態での勉強に切り替えるなど、姿勢を変えてみるのがおすすめです。
姿勢を変えることで気分がリフレッシュし、集中力が高まって学習効率がアップするかもしれません。
勉強中は姿勢にも意識を向けてみよう
学習内容を効率良くインプットするためにも、勉強時には正しい姿勢をとることが大事です。
しかし、正しい姿勢に慣れるまでには時間がかかるかもしれません。身体の疲労感や集中力の低下を感じた際には、一度姿勢をチェックして背筋が曲がっていないか確認してみるのがおすすめです。姿勢に意識を向けてみると、集中力を維持したまま効率良く勉強を進められるでしょう。
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