きれいに書くだけじゃダメ!?本当に頭に残るノートの取り方
皆さん、学校や塾の授業で必ずノートをとりますよね。 そんなとき、ついいろいろなカラーペンで「きれいで楽しいノート」を作ろうとしていませんか? 美しいだけのノートでは、授業の内容が頭に残りません。 明日からは「本当に頭に残るノート」を作りましょう。
ノートの本当の役割
そもそも、皆さんは「どうしてノートをとらなければいけないのか」考えてみたことはありますか?
ノートの役割は、「習ったことを整理するため」や「教科書の内容をまとめるため」ではありません!
文科省が公認した教科書や、塾の先生が作った資料は、それだけで十分にまとまっているものなのです。
ノートの本当の役割は、「授業内容を理解・記憶するための補助」をすることです。
まずはこの目的をしっかりと意識しておかなくてはいけません。
「授業内容を理解・記憶するための補助」をするノートは、以下3つの特徴があります。
・授業のポイントを押さている
・覚えるための最低限のことを書いている
・感情を持っている
以上の条件を満たしていれば「他人から見てきれいなノート」である必要はないのです。
予習をしよう
まず、「授業のポイントを押さえている」ノートを書くのために必要なことは、ズバリ「予習をすること」です。
「ええ~予習?めんどくさいなあ……。」なんて言わないでくださいね。
本当は、予習をせずに、だらだらノートをとるほうがよっぽど面倒くさいし、大変なんですよ。
予習には、以下のような効果があります。
・予習の効果1 授業のポイントをつかんでおくことができる
・予習の効果2 わかりにくい場所を洗い出しておくことができる
・予習の効果3 心の余裕をもって授業を受けることができる(退屈をしなくて済む)
予習の方法は、慣れないうちは自分にできる限りのことでかまいません。
授業の始まる前や通学中に教科書を読み通して、気になった部分(ポイントだと思った場所やわからなかった場所)に付箋を貼ったり、ペンで目印をつけておくだけでも十分です。
授業中のノートの取り方
予習の効果を活かした上で、いよいよ授業を受けましょう。
これが「覚えるための最低限のことを書いている」ノートにつながりますよ。
・予習の効果1 授業のポイントをつかんでおくことができる
軽く予習しただけで理解できた部分は、わざわざノートに書く必要はありません。
軽く予習しただけで理解できた部分は、授業後に教科書を見返しただけで思い出せるからです。
これだけでも、授業中に一生懸命書き写さなければいけない板書は減りますよ。
・予習の効果2 わかりにくい場所を洗い出しておくことができる
授業を理解するために、特に集中して聞かなければいけない部分は、「予習してもよくわからなかったところ」です。
ここがノートの使いどころですよ!
予習の効果1で手があいた分、ここでしっかり授業に耳を傾け、理解に必要なことをメモしましょう。
この部分は、板書や教科書に載っていることではなく、理解の助けになった話や自分なりに理解したことを書き留めておきましょう。
・予習の効果3 心の余裕をもって授業を受けることができる(退屈をしなくて済む)
予習の効果1と2を組み合わせると、だらだら授業を聞いてきれいなノートをとるよりも、ずっとメリハリをつけて授業を受けることができるはずです。
もしかしたら予習した優越感もあって、退屈だった授業が少しだけ楽しくなるかもしれませんよ。
そして、この「心の余裕」が記憶力を高めるための鍵となるのです。
脳科学に見る、記憶の残し方
最後に、「感情を持っている」ノートについてお話ししましょう。
これは「授業で理解したことを記憶」するための大切な部分となります。
現在の脳科学によると、脳が「これは記憶しなければいけない大切な情報だ」と判断する基準は、「心がどれだけインパクトを受けたか」とされています。
つまり、機械的に授業を受けてノートをとっていても、脳が「重要じゃない情報」だと考えてどんどんわすれてしまうのです。
それを避けるためにどうすればいいか。
それは簡単です。授業を受けていて「すごい!」と思ったこと、「なんで?」と思ったこと、あるいはその授業に関連して思いついたジョークなどをノートに書き留めておくのです。
それによって、「記憶に残りやすいノート」をつくることができます。
そして、これを実践するためには、予習をして心の余裕を持つことが効果的となるのです。
頭に残るノートをとろう!
「授業内容を理解・記憶するための補助」をするノートは、以下3つの特徴がありました。
・授業のポイントを押さている
・覚えるための最低限のことを書いている
・感情を持っている
これを実践するには予習が必要となりますが、実践すればテスト前に慌てて思い出したり、「頑張ってノートをとったのに内容はよくわかっていない」ということを避けることができますよ。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。
執筆者:てんもんたまご
浪人の末に物理学科へ入学。卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。大好物は、紅茶とあんみつ。
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