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数学の教科書の隅まで理解する!定理の証明まで身につけないといけない理由

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数学が苦手なあなたも、
数学が得意なあなたも、
なんの疑問も持たずに公式を乱用してませんか?
たとえば、問題演習で何度も使う三角関数の加法定理、自力で証明できますか?

確かに問題・解答パターンをひたすら数多く覚えればたいていの問題に対応できるようになります。
しかしその場合、せっかくの論理的思考を育てる数学が「暗記科目」に陥ってしまうのです。

そしてそんな焼き付け刃の勉強方法、受験当日に罠が待ちかまえているかもしれませんよ。


定理・公式の証明は必要?

「とにかくすぐに数学の点数を上げたい!」というとき、どんな勉強をしていますか?
まず解く速度を上げるために計算問題を固めますね。
そして章末問題や手持ちの問題集などでひたすら演習して「ふむふむ、この手の問題はこの定理を使うんだな」というパターンをつかんでいきます。

実はこれでたいていの模試・定期試験はなんとかなってしまいます。
しかし本当にこれでいいのでしょうか?

入試、特に難関大学は「ちゃんと理解していますか?」と問いかける問題も少なくありません。
パターン暗記頼みにしてしまうと、暗記するべきことが無数に増えてしまって余計な手間もかかります。

受験当日におもわぬ罠にはまらない為にも、定理・公式の証明、理解は絶対に必要なのです!


過去にも出題されていた!

実は2015年のセンター試験でも、平均変化率、定義から微分係数を求める問題が出題
されました。さらにはこの数年前のセンター試験でも微分の定義が出題されています。

微分自体は、計算問題をこなしていればすぐ解けますし、とても簡単です。
じゃあ受験生は微分がどんなものなのかを定義からしっかり理解しているから簡単だろう。……というわけには行かないんです。
過去2回の微分定義問題、実は正答率がとても低いのです。

このことからも数多くの受験生がついつい公式暗記により問題を解いているせいで、いざ本質を問う問題では太刀打ちできなくなってしまっていることがわかります。

さらには東京大学の二次試験数学でも「三角関数の加法定理を証明せよ。」という一行だけの問題も出題されています。
これも普段使う公式ですし、教科書を理解していれば至極簡単な問題のハズですが、これが意外と解けないんです。

大学の教員にはこの高校生の「パターン暗記」を危惧している方がたくさんいらっしゃいます。
この勉強法は理解を伴いませんし、理解を伴わない勉強法では大学でやっていけないからです。

だからこそ、入試問題で問題演習では出てこない「本当に教科書を理解していますか?」という問題が出題されるのです。


応用問題は理解を伴ってこそ解ける

定理の証明を覚えるメリットは、受験当日だけではありません。
実はパターン暗記にも生かせる部分が多々あるのです。

教科書をよく理解してから問題演習をするとわかるのですが、問題を解くときの論理の道筋が本質的には定理の証明と同じ場合もよくあるのです。
問題演習でもそうですが「なぜその公式を使うのか」「なぜそこでその公式が使えるのか」「もしもその公式を忘れていても最初から解けるかどうか」に気を遣うようにすると、「本当に覚えるべきもの」が実はとても少ないことに気がつくはずです。

この領域に到達するとある日どんな数学の問題も解けるようになる「覚醒」と呼ばれる現象を起こす受験生もまれにいますが、そこまでの理解の積み重ねははずせないのです。


教科書は「理解」のためのバイブル!

では理解のためにどんな参考書を使うのか?
これは、教科書だけでいいんです。
教科書には、定理や公式の重要な条件や証明のエッセンスがぎゅぎゅっとつまっています。

これを、教科書を見なくても証明できるくらいまで理解を深めていれば、定義をきかれるような問題や、見たことのない問題でも解けるようになるのです。

そのうえで演習をしておけば、本当の意味でどんな問題もとける状態になれるのです。

極端な例ですが、高校三年間で数学の教科書だけをひたすら理解して繰り返して、東大理学部に合格した人もいるくらいなんですよ。

くれぐれも参考書ばかり取り組むことで、教科書を軽視しないようにしてくださいね。


まとめ

大学入試問題では「本当に理解していますか?」という問題が出題されます。
このような問題では、パターン暗記の限界がきてしまいます。

本当の意味で応用力をつけるためにも、教科書の証明を見なくてもできるようにしておきましょうね!

執筆者:てんもんたまご
天文学者を夢見て浪人の末に物理学科へ入学。
卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。
大好物は、紅茶とあんみつ。


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