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頑張る人ほど危ない!受験生を苦しめる燃え尽き症候群とは?

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学校での模試、定期試験、塾でのテスト…などなど、受験生はとにかく忙しいですよね。

日々精力的に努力し、無理してしまう人ほど起こりやすいのが「燃え尽き症候群」です。

「燃え尽き症候群」は社会人だけでなく、受験生も注意が必要です。

 

「燃え尽き症候群」とは

「燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)」とは、一定の生き方や関心に対して、献身的に努力した人が持続的なストレスによって精神が衰弱してしまい、意欲喪失・情緒荒廃・人間関係の親密さ低下・人生の悲観・能力低下などをもたらしてしまう症候群です。
正式な「精神障害」とは扱われませんが、一種のうつ病とも説明されることもあります。

こんな症状に注意

突然このような症状が起こり始めたら「燃え尽き症候群かも?」との注意が必要です。

・朝起きられない
・学校に行きたくない
・イライラする
・無関心
・過度の消費
・達成感の現象
・自信の喪失
・絶望感
・虚無感

悪化するとさらにはこのような症状まで発生します。
・現実逃避
・家庭生活の崩壊
・対人関係の忌避
・自殺願望

燃え尽き症候群の最大の特徴は、「日々精力的に一生懸命頑張っていた人のはずが、ある日突然燃え尽きたかのように動けなくなってしまう」ことです。

 

燃え尽き症候群への対策

燃え尽き症候群は、正式には精神障害として表記されず、精神科でもうつ病として診断→投薬という流れになりがちです。

しかし燃え尽き症候群は「燃え尽きる」までの経過が大切であり、「原因」を取り除くことこそ大切なのです。

①「~しないと」という考え方をやめる
燃え尽き症候群は日々無理をしてオーバーワークしてしまう「頑張りやさん」に多いです。
特に責任感が強い方は「~しないと」という考え方にとりつかれやすいです。
「今月までに○○ページ進めないと!」
「友達が困っている!私が助けないと!」
「明日も早い。早く寝ないと……。」
このような考え方は一見責任感が強く、周囲の人にも頼られる「いい人」かもしれませんが、自分の精神をどんどん圧迫し、削っていってしまいます。

ひとことに「考え方を変える」といっても実際にはなかなか難しいかもしれませんが、「~しないと!」と考えたときは「…本当に?」と疑うことです。

世界は驚くほどあなたには無関心で、人生は驚くほど多様です。
あなた一人が無理をしなくてもなんとかなりますし、失敗をしても修正ができるのがティーンズの特権でもあるのです。


②睡眠時間は削らない
「寝なくてもまだまだ頑張れる」という考えは捨てましょう。この考え方が燃え尽きを近づけるだけでなく、睡眠不足が能力低下や情緒不安定を引き起こしてしまいます。

「徹夜しないと明後日の模試に間に合わない」?
あきらめてください。あなたの最終目標は志望校合格にあるはず。それよりもなぜそのような状況に陥ったのか分析し、次に活かしましょう。
無理なスケジュールを組みませんでしたか?高すぎる目標を設定しませんでしたか?予期しないトラブルが起きましたか?

睡眠時間を削らなければいけない状況になった時点で自分の非を認め、次に活かすことにシフトしてしまった方がずっと有意義ですよ。


③限界を知る
燃え尽き症候群の傾向として、「無理をしていることに気がつかない」「オーバーワークに気がつかない」あるいは「無理をしていることから目を背けてさらに無理を重ねる」があります。

そもそも日々の精力的な取り組みは本人が進んでしていることであり、「自分が望んだことを頑張っているのにそれに限界がある、無理をしている」ことなんて誰だって認めたくないものです。

しかし、自分の限界を知る、毎日無理なく続けるペースを作ることは、結果的には長期的に取り組み続けるために必要なことです。

頑張っている人ほど「自分の無理に気がつかない」ことがありますが、そんな人は周りの人の意見を素直に聞くようにしましょう。
「頑張りすぎなんじゃない?」といわれても「いやまだまだ努力不足だ!」と考えずに、「無自覚に無理をしていたのかな?」と考え直すきっかけにすることで自分の心身や活動を守ることにつながります。


④自分の頑張りや弱さを認める
自ら心身に無理を強いる人は「まだまだ努力が足りない」と考えたり、燃え尽き症候群に陥ってしまったときに「自分はなんて弱いんだ」「こんなんではだめだ
」と自分を責めて症状を悪化させていってしまいます。

しかし自分の弱さを責める必要はありません。
精神的な余裕をお金にたとえると、日々のオーバーワークは赤字で支出している状態。燃え尽き症候群は赤字が続いた結果、貯金がなくなってしまった状態です。
赤字が続けば貯金がなくなるのは誰だって同じであり、貯金がないことを責めても意味がありません。
それよりも日々赤字なのに支出していたことに原因があるのです。

逆に言えば「頑張りすぎなほど頑張っていた」ということ。心が弱かったのではなく、身体がついていけなくなるほど強かったともいえるのではないでしょうか?

 

等身大に生きる

燃え尽き症候群にならない方法は、なんといっても「無理をしないこと」です。
それはたとえ受験勉強などの必要なことや、趣味であっても同じです。

自分の限界を知り、受け止め、それを元に目標を柔軟に修正しながら等身大に生きることも時には必要なのです。

執筆者:てんもんたまご
天文学者を夢見て浪人の末に物理学科へ入学。
卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。
大好物は、紅茶とあんみつ。


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