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その努力、実は無駄?勉強の効率化で無意味な努力を回避しよう

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きれいにノートを取ろう。
同じ参考書を何周もしよう。
とにかくインプットだけでもしよう。


そんな、ムダな努力をしてしまっていませんか?
やらなくてもいい努力は、「苦労」ともいえてしまいます。

時間に限りのある学校生活、どうせならムダを省いて効率よく勉強をこなし、部活動や趣味なども充実させたいですよね。

ムダ1 きれいなノートを書こうとする

ノートをとるときに、とにかくきれいにしようとカラーペンを何本も持ち出して身構えていませんか?
数学の計算途中、間違えたときにいちいち消しゴムで消したりしていませんか?
できあがったきれいなノートだけを見て満足していませんか?
思い当たるところがある場合は、ノートの本当の役割を思い出してください。
ノートの役割は、「習ったことを整理するため」でも「教科書の内容をまとめるため」でもありませんよ!

ノートの本当の役割は、「学習したことを理解・記憶するためのメモ」です。

つまり最低限のポイントをしっかり押さえてあり、自分なりに覚えるための工夫がされていれば十分なのです。

記憶するためにノートを書く以上、きれいなノートを作ることに努力し、できあがったら満足してしまっては、内容をインプットする時間がなくなってしまいます。

同じ理由でもうひとつ注意したいのが「消しゴムの使いすぎ」です。
数学の計算間違い、ノートの書き損じをいちいち消しゴムで丁寧に消してはいませんか?
数学は計算した跡をできるだけ残さないと、思考の跡がわからなくなってしまいますし、何より、消しゴムでじっくり消す時間がもったいないんです。
消しゴムで消すと10秒以上かかるようなものでも、間違えた箇所に大きく×をかいてわかるように→等を書くだけなら1秒で済んでしまいます。
一回の差が数秒でも、これが一ヶ月、一年繰り返されると大きな時間の差になります。

ムダ2 同じ参考書を何周もする

まだできていない問題ががあるから、あるいは、解けた問題も忘れてそうだから……と、と同じ参考書を何周もやろうとしていませんか?
これは一見、一冊の参考書を極めるいい方法のように思えるのですが、実は効率の悪いやり方なんです。

一冊の参考書を仕上げると、確かに成績はあがります。参考書は一度しっかりやり抜くべきです。しかし、その参考書の内容を100%マスターする必要はありませんし、100%にしなければ次の参考書に移れないわけではありません。

たとえば一冊の参考書の90%をマスターしたとしますね。このとき残りの10%をとにかくマスターしよう、あるいは不安だからほかの90%も復習したい、と感じるかもしれません。

しかしここは勇気を出して、新しい参考書へと移りましょう。

なぜか覚えられなかった10%は、新しい情報なしでは記憶しようとするのは非効率的です。
もしその10%が受験において大切な情報ならば、必ずその次の参考書にも載っています。
そのとき、同じ事柄を扱っていても、違う視点で取り上げたり、紹介しているかもしれません。
これを読んでやっと行き詰まっていた点を理解し、記憶することができるようになるのです。

前の参考書でマスターしていた90%の内容も同様です。
大切な内容は、ほかの参考書でもかならず取り上げています。そのとき、同じ内容を違う問題で解きあげたときに、本当に記憶が定着できたといえるのです。

ある程度マスターした時点で次の参考書へ移るメリットはもうひとつあります。

モチベーションが維持できることです。読み慣れて終わりかけている参考書を繰り返すのは苦痛ですが、新しい参考書は前に進んでいる実感がわくので、高いモチベーションのまま学習を続けることができます。

一冊の単語帳や参考書に必要以上に固執しないように気をつけましょう。

ムダ3 インプットしかしない

英単語暗記に夢中!
歴史の暗記に夢中!
とにかく基礎事項の暗記に夢中!
こんな状態になっていませんか?

基礎事項の定着は、問題を解く上でのベースとなるので確かに大切ですし、毎日の努力が欠かせません。
しかし、基礎事項の定着はあくまで「問題を解くためのもの」。
暗記に夢中になっていると思わぬ落とし穴が待っています。

記述式の問題は特に、慣れを必要とします。実はインプットよりもアウトプットの方が時間がかかる勉強なので、記述問題や、問題の数をこなすことは早いうちから手を着けておかなければ力が伸びません。

インプットしたことを活かしてアウトプット
の練習をすることはやりがいもありますので、めんどくさがらずに問題集にも取り組んでみてくださいね。

まとめ

「勉強がんばろう!」という気持ちだけが先行してしまう人ほど、非効率的なことやムダな努力を始めようとしてしまいます。

焦る気持ちや不安な気持ちをぐっとこらえて、目的意識をしっかりと持つようにしましょう。
何のためにノートを取っているのか、
何のためにインプットしているのか、
そんな問いを常に持っていれば、自ずとムダな努力を回避できるようになっていきますよ!

執筆者:てんもんたまご
天文学者を夢見て浪人の末に物理学科へ入学。卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。大好物は、紅茶とあんみつ。


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