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カンニングペーパーを作ってみよう!

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理解度を高め、応用力をつけるためにカンニングペーパーを作りましょう!

はじめに注記しておきますが、この記事は決してカンニングを勧める記事ではありません。

大学の授業とカンニングペーパーの意外な関係とは?
カンニングペーパーを作ることによる知られざるメリットとは?
完璧なカンニングペーパーを作るには?

そんなカンニングペーパーの秘密をご紹介していきます。

 

カンニングペーパーOKな定期試験!?

これは筆者の大学の授業での話です。
物理学科のある授業では、試験で特殊なルールがひとつありました。
それが「A4一枚まで持ち込み可」というもの。
A4一枚まではどんなにメモしておいても持ち込んで、試験中に参考にしてもOKということです。

これをみた大学一年生では、こんな反応も珍しくありませんでした。
「カンニングOKとか楽勝じゃん!」
「よーし、表裏にA4に教科書を書き写すぞー!」
「ひたすら問題と答えを書き写そうかな。」
いままで持ち込み可能な試験を受けたことのなかった一年生には当然の反応ですね。

しかしこの試験、そう甘くはなかったのです。
この試験では単位を落とす人が非常に多くなりました。
つまり、合格点をとれずに来年も同じ授業を受講しなければならない人が後をたたない試験だったのです。

 

カンニングぺーパー失敗談からわかること

単位を落としてしまった人にはこんな失敗談がありました。

「詰め込んだけど探していたら時間が足りなかった。」
→ペーパーの内容を把握できていない

「書いた内容が役に立たなかった」
→試験範囲の大事なポイントを理解できていない
→試験の傾向をつかめていない

「書いた内容らしき問題がでたが、応用できなかったため解けなかった」
→試験範囲の内容を理解できていない

ここからわかるのは、カンニングすれば点数がとれるわけではないということ。
大学では教科書持ち込み可の試験も珍しくないのですが、持ち込めるからといってみんなが合格点をとれるわけではないのです。

 

カンニングペーパー作り

そこで私は最終的には以下のような方針でカンニングペーパーを作って対策することにしました。

①その先生がよく出題する、教科書の章末問題を何度も解いて、特に解けない物を選ぶ。
(傾向をつかんで対策する)

②教科書の証明は一通りできるようにしておく。そのなかで苦手な物や特に普遍性のある大事な証明を厳選する。
(授業内容のポイントを押さえる)

③授業で使わない他の問題集で類似問題がよく出題される物を選ぶ。
(他の問題集でも出題される=理解が深まる良問を押さえておく)

 

カンニングペーパーの点検

また、カンニングペーパーを作った後は以下のように点検しました。

①何度も問題を解いて本当に必要なものか確認
(本当に必要な内容なのか)

②いろいろな問題集でも、そのカンニングペーパーを参考にするだけで問題が解けるかどうか確認
(本当に問題を解く上で最低限のポイントを押さえているかどうか)


こうしてできあがったカンニングペーパーが、試験範囲を一通り理解し、応用するためのものとなったのです。

もっとも質のいいカンニングペーパーであるほど、それができあがる頃にはカンニングなしで問題が解けるようになっていました。

 

ヤマをはることのメリット

ここからは、私のこの体験がどう高校生の皆さんに役立つのか一般化して説明していきます。

完璧なカンニングペーパーを作る=完璧なヤマをはることのメリットはなんといっても理解が深まることです。

教科書の問題などを解きながら本当に必要な情報を厳選する、何冊かの問題集を比べて定期試験の範囲を超えて一般的に大事な問題をしっかり押さえることは、そのまま受験に必要な問題をマスターすることになります。

試験ではどこがでるのか、試験範囲で先生がマスターしてほしいと思っている大事なポイントはどこなのかを常に意識することが重要です。
それが結果的に勉強の効率を上げることにもつながるのです。

完璧なカンニングペーパーを作ることができた時点で、試験内容は9割がた頭に入っているといっても過言ではありません。

逆に完璧なカンニングペーパーを作り上げる頃には、カンニングなど必要なくなっていることも多いのです。

 

まとめ

カンニングは絶対にいけません!
でもカンニングペーパーを作ることには意義があります。

しかしがむしゃらに詰め込んでも、適当に内容を選んでも意味がありません。
理解を伴わないカンニングペーパーには意味がないからです。

これは例えば、高校一年生が三年分の教科書を渡されても、東大の入試問題が解けないことと同じことです。

本当に大切なのは理解して、応用できるようにすること。
質のいいカンニングペーパーを作るほど、受験ででるポイントに近づいていきます。

定期試験がかったるいなあ、というときには、徹底的に質のいいカンニングペーパーを作ることに専念してみてはいかがでしょうか。
もちろん、実際の試験では使用しないでくださいね!

執筆者:てんもんたまご
天文学者を夢見て浪人の末に物理学科へ入学。
卒業後は、理系としての知識や実験教室でのアルバイト経験を活かしてライターとして活躍中。
大好物は、紅茶とあんみつ。


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